秋季高知県大会を展望  「高知県の2019秋」は四国大会も見据え混戦模様

23チーム26校が覇を競う

明徳義塾のエース・新地 智也(2年)

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 四国大会出場3枠は2大会連続大会ベスト4を占める高知商・明徳義塾・高知・岡豊の「4強」から出るのか?それとも土佐、高知中央などの実力校が巻き返すのか?あるいは伏兵が登場するのか。9月8日(日)10時から高知工で開催された組み合わせ抽選会により決定した「第72回秋季四国地区高等学校野球大会」は9月14日(土)に開幕戦を迎える。

 今大会は宿毛・高知海洋・丸の内・室戸連合チームを含む29校26チームが参加。会場は現在、高知県立高知県立春野運動公園野球場 が改修中のため、高知県高知市の高知市東部総合運動場野球場(高知市東部野球場)をメイン会場に、2回戦では高知市野球場も併用し、9月14・15日(日)・21日(土)の第1試合までで1回戦7試合を消化。シード4校が登場する2回戦8試合は21日・22日(日)の両日、国体開催休みを挟んだ10月5日(土)・6日(日)には準々決勝2試合ずつを行い、準決勝は10月12日(土)、3位決定戦と決勝戦は翌13日(日)の日程となっている。

 シード4校は夏の第101回全国高等学校野球選手権高知大会に続き、8月末に開催された「第63回高知県選抜高等学校野球大会」(県新人大会)で4強に入ったこの4校から選ばれた。

 第1シードは14年ぶり17回目の優勝を遂げた高知商。第2シードは準優勝の夏甲子園出場校・明徳義塾。第3シードと第4シードは県新人大会4強入り2校間で抽選を行い、第2シード・明徳義塾とお互い勝ち進めば準決勝で対戦する第3シードは高知、同じく第1シード・高知商と準決勝で対戦する第4シードには岡豊が入った。

強打線・高知商vs岡豊の投手力、そして明徳義塾・高知に迫る実力校

高知商のエースナンバーを背負う赤沢 政宗(2年)

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 では、各ブロックごとに展望を加えていこう。第1シードの高知商は持ち前の打線は健在。1年夏に甲子園で活躍した1番・西村 貫輔(2年・遊撃手・166センチ68キロ・右投右打・南国ヤングマリナーズ出身)は高校通算10本塁打を超え、俊足巧打の元山 晶斗(2年・二塁手・175センチ75キロ・右投左打・香南市立野市中出身)、二塁送球タイム2秒を切る強肩も光る山田 聡嗣(2年主将・170センチ70キロ・右投右打・高知市立朝倉中出身)らが組む中軸も安定。

 加えて高知商は課題だった投手陣も「サイドハンドにして県新人戦前によくなってきた」(上田修身監督)と成長を認める赤沢将宗(2年・175センチ69キロ・右投右打・高知市立春野中出身)がエースとして独り立ちしそうな気配。県新人戦で高知中央に競り勝った勢いを保ったまま、秋1回戦でも高知小津を4対0で完封した宿毛工との初戦を制することができれば、4強への道のりが開けてきそうだ。

 一方、最速143キロ右腕・植田ジゲンら3年生主力が抜けた岡豊も新人戦では右腕・川村元春(2年・171センチ67キロ・右投右打・高知中出身)、左腕・田中澪哉(2年・176センチ86キロ・左投左打・安田町立安田中出身)の2枚看板が踏ん張り、打線が少ないチャンスをモノにする必勝パターンを確立した。

 初戦は梼原魅惑のアンダーハンド・山下斗志輝(2年主将・181センチ68キロ・右投右打・世田谷リトルシニア<東京>出身)を攻略した高知追手前と、こちらも簡単な相手ではないが、先輩たちが残した「勝ち癖」を引き継ぎ、まずは3大会連続で準決勝に進みたい。



岡豊のエース・川村 元春(2年)

 一方、第2シードの明徳義塾は、甲子園メンバー20名中6名が2年生以下だった経験値が強み。智辯和歌山(和歌山)戦での丁寧な投球が印象的な新地 智也(2年・175センチ70キロ・左投左打・岡山ヤングメッツ<岡山>出身)や、新チームでは主将・捕手を務める鈴木 大照(2年・170センチ67キロ・右投右打・河南リトルシニア<大阪>出身)らを中心に、馬淵 史郎監督が長距離砲として期待をかける元屋敷大誠(2年・左翼手・178センチ84キロ・右投右打・御浜町立阿田和中<三重>出身)などの新戦力がいかに絡んでいけるかに注目したい。

 なお、このブロックには近年安定してベスト8入りを果たしている高知工や「両投両打」の遊撃手兼投手として注目される寺田啓悟(1年・170センチ65キロ・土佐塾中)がいる土佐塾なども同居。明徳義塾としても一戦一戦を慎重に運んでいきたいところだ。

 そして第3シード・高知ブロックは最激戦区となった。高知の初戦は県新人戦ではリードオフマンとして一塁駆け抜け4.3秒台という驚異のスピードを示した濵松 圭太(1年・遊撃手・165センチ65キロ・右投右打・大津市立青山中<滋賀>卒)がいる名門・土佐と高知高専の勝者。ここを超えても今大会エースナンバーを背負う最速138キロ右腕・和田育也(2年・179センチ78キロ・右投右打・南国ヤングマリナーズ出身)をはじめ有望選手が目白押しの高知中央と、福岡佑渡(一塁手・180センチ86キロ・右投右打・大月町立大月中出身)を筆頭に1年夏から公式戦出場を重ねてきた選手たちが最終学年を迎える中村との勝者が待ち受ける。

 その高知は安岡 拳児(2年・181センチ78キロ・右投右打・室戸市立室戸中出身)の安定性が増し、県新人戦では記録員だった中越 逸斗(2年・右翼手・172センチ74キロ・右投左打・高知中出身)が戦列復帰した一方、同大会での登板がなかった最速148キロ右腕・森木 大智(1年・184センチ72キロ・右投右打・高知中出身)は秋のバックナンバーも「3」。少なくとも大会初戦は100%で戦える状態ではなさそうだ。

カギを握る「国体休み」

 今年は2回戦後が「国体休み」。ということはシード校は何とかして初戦を勝ち抜けばチームをリフレッシュして臨めることにもなる。具体的に言えば、高知・森木が準々決勝以降に万全の状態でマウンドに立つ可能性もある、ということである。

 さらに言えば、この大会を1位ないし2位・3位になるかも大きな差だ。秋季四国大会(10月26日(土)・27日(日)・11月2日(土)・3日(日・祝)・徳島県開催)においてセンバツ枠「2.5」をほぼ確実にする決勝戦進出への要件を満たすためには、1位が「2勝」のみに対し、2位は「3勝」が必要。3位に至っては2位と同じく「3勝」が必要な上に、準決勝では同県1位との対戦可能性もある。少しでも有利な状況でセンバツへの登竜門に立つためにも、「高知県の2019秋」は最初から最後まで目が離せない。

文=寺下 友徳


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