中止になった今年の選抜で2020年の高校生で、ドラフト的な一番人気は来田涼斗、中森 俊介の明石商コンビ、高橋 宏斗(中京大中京)の3人だ。来田、中森に関してはスカウトからかなり高い評価を受けていることを耳にしている。

 そしてこの3人に続くのは、内山 壮真(星稜)、井上 朋也(花咲徳栄)、西川 僚祐(東海大相模)の3スラッガー。についても、これまでの実績から考えれば上位株入りそうだ。

 この6人は要注目選手としてチェックが入っただろう。そのチェックは上位指名に相応しいか、否か。

 ではこの6人以外の注目選手は、全国舞台や春の公式戦でアピールをして地道に評価を挙げる必要があるだろう。今回はその選手を紹介していきたい。

ブレイクを期待したかった7名の投手たち

下慎之介(健大高崎)

 まず調査した結果、高卒プロ志望やプロ入りする可能性のある逸材を17名をピックアップした。

【投手】
片山 楽生(白樺学園)
下 慎之介(健大高崎)
橋本 拳汰(健大高崎)
岩崎 峻典(履正社)
小林 樹斗(智辯和歌山)
川瀬 堅斗(大分商)
八方 悠介(鹿児島城西)

【野手】
入江 大樹(仙台育英)
山村 崇嘉(東海大相模)
中山 礼都(中京大中京)
佐々木 泰(県立岐阜商)
小深田 大地(履正社)
関本 勇輔(履正社)
仲三河 優太(大阪桐蔭)
西野 力矢(大阪桐蔭)
細川 凌平(智辯和歌山)
布施 心海(明豊)

 片山 楽生(白樺学園)は最速142キロほどながら、投球フォームの良さ、球質の良さ、130キロ近いカットボールを評価されている。大化けできれば、一気に評価を挙げる可能性を持っている。その大化けの瞬間が高校生のうちに訪れるのか、チェックを入れたかったのだろう。

 下 慎之介(健大高崎)はセンバツ出場し、高卒プロを視野に入れている左腕の中でもトップクラスの実力を持っている。183センチの長身から繰り出す141キロのストレート、スライダー、チェンジアップの落差は素晴らしいものがあり、完成度も高い。純粋に平均球速を高め、実績を重ねれば、高い評価を受ける投手だ。

 190センチ右腕の橋本 拳汰(健大高崎)は長身投手の本格派右腕が少ないこの世代の中で貴重な存在。2月の取材では角度を生かした投球フォームに修正し、シート打撃では寒空の中でも138キロを計測。フォークの落差も鋭い。この身長で平均球速を高めれば一気に上位候補に入る可能性を持っているだろう。

 岩崎 峻典(履正社)はバランスの取れた投球フォームから140キロ前半のストレート、切れのあるスライダーを投げ分ける投球は完成度が高く、昨秋は49回を投げ、49奪三振、防御率1.65と抜群の安定感を誇る。さらに球速アップすれば、評価も高まる逸材だ。

 小林 樹斗(智辯和歌山)は昨夏の甲子園で最速148キロをマークした本格派右腕。この148キロを出した米子東戦は小林にとって理想な状態だったと振り返る。その投球を求めて、フォームチェックを行ってきた。今年は冬の成果を発揮するために公式戦からアピールをしていきたい。

 川瀬 堅斗(大分商)はかなり注目度が高かった大型右腕。九州大会までの実績は十分。全国の舞台で発揮するだけだった。今回はその舞台は潰えてしまったが、引き続きスカウトの視察が入るだろう。与えられた公式戦の舞台でしっかりとアピールを見せていきたい。 この4月で高校生になる2004年世代。その中で、スーパー中学生と呼ばれる選手がいる。今回は4名の選手をピックアップして紹介したい。

 八方 悠介(鹿児島城西)は独特のテークバックから140キロ前半ん速球と切れ味鋭いスライダーを投げ込む本格派。元プロの佐々木誠監督に憧れ、佐賀を出て鹿児島に入学した。センバツで大阪桐蔭と対戦したいと意気込んでいたが、その目標はかなわなかった。だが今後の公式戦でアピールの機会は続く。ぜひ成長した姿を見せていきたい。

来田、内山などに負けない魅力を持った10名の野手たち

中山礼都(中京大中京)

 まず野手では入江 大樹(仙台育英)に注目。需要が高い大型遊撃手とはいえ、全国的な活躍が不可欠だった。センバツは消えたが、これからの春季大会でのアピールが重要となりそうだ。

高校通算44本塁打の山村 崇嘉(東海大相模)は足を上げてからフォロースルーに入るまでの一連の流れはぎくしゃくさがない。崩されてもヒットにできる打撃技術もある。投手としても140キロ台の速球を投げるが、将来性は完全に打者。打者として技術を磨いていきたい。

 中山 礼都(中京大中京)は高校通算15本塁打を誇る左打ちの大型遊撃手。軸のブレが少ない打撃フォーム、安定性の高い遊撃守備と魅力が高い。これからも春の大会からしっかりとアピールしていきたいところ。

 佐々木 泰(県立岐阜商)は高校通算34本塁打を放ったスラッガー。昨秋は練習試合・公式戦を合わせて13本塁打。練習試合でもドラフト候補相手にも結果を残しており、その実力が本物なのか全国の舞台で確かめたかったスカウトも多いだろう。これからも注目したい大型内野手だ。

 強打の履正社は強肩強打の捕手・関本 勇輔、高校通算29本塁打の小深田 大地の2人の総合力はトップレベル。激しい争いを見せる大阪府大会でしっかりとアピールをしてほしい。逸材が多い大阪桐蔭は西野 力矢、仲三河 優太の2人を上げたい。まず西野は昨秋の近畿大会では中森俊介(明石商)から本塁打。180センチ95キロという豪快な体格ながら、打率.476、三振はわずか2つと、長打力と柔らかさを兼ね備えた打撃は魅力。仲三河は丸佳浩を彷彿とさせる構えから昨秋の公式戦では3本塁打を記録。投手として140キロを超える強肩を持ち、アスリート型プレイヤーとして注目を浴びた野手だろう。

 細川 凌平(智辯和歌山)はバットコントロールの高さ、脚力の高さは申し分ないものがある。あとは遊撃守備の完成度の高さをアピールできるか。智辯和歌山は2年続けて高卒プロで3人の野手がプロ入りしているが、細川は先輩3人に負けない魅力を持っている。

 布施 心海(明豊)は高校通算22本塁打を誇るスラッガーだ。公式戦の打率.429の高打率を記録したようにいろんな投手相手にも対応できる打撃技術の高さは素晴らしいものがある。さらに守備力も高く、プロのスカウトの目に留まるようなスイングスピード、打撃の感性の良さがある。

 センバツは中止になったが、高校野球は春の公式戦再開に向けて動き出している。ぜひその機会でアピールをしてほしい。

(文=河嶋 宗一)

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