今年の高校2年生は卓球・張本智和と同じ2003年世代にあたる。この世代は中学時代からお茶の間から注目を浴びてきた選手が多かった。まず注目投手を紹介したい。投手のスケールの大きさ、奥行きに関しては、2016年、2019年世代に負けない可能性を秘めた世代だといえる。


中学時代から騒がれた投手たちがしっかりとスケールを伸ばしてきた

森木大智(高知)

 まず投手では森木 大智(高知)が筆頭だろう。昨秋は怪我もあり、1人しか投げられない状況だったが、怪我はいえ、チーム内の紅白戦でも146キロを計測。好調時は140キロ後半の速球、多彩な変化球を投げられ、完成度はピカイチ。今年のライバル・明徳義塾はここ数年ではトップレベルの打撃力を誇るが、その明徳義塾打線を抑える投手になることを期待したい。

 そして森木に並ぶ逸材が松浦 慶斗(大阪桐蔭)だ。186センチ84キロの体格から投げ込む速球は最速146キロをマーク。大阪桐蔭では、最速156キロ左腕・辻内 崇伸(元巨人)以来の剛速球左腕。西谷監督も「努力次第でそうなると思いますし、それを超える投手にしたいと思って日々、指導をしていますね」と語る。
 ストレートのコントロール、威力、スライダーの切れ味が更に高まっていけば、世代ナンバーワン左腕は不動のものとなるだろう。

 そして松浦と同学年の関戸 康介、竹中 勇登もドラフト候補として注目されるポテンシャルは秘めている。
 明徳義塾中時代から注目されたきた関戸は真上から振り下ろす躍動感のある投球フォームから投げ込む140キロ中盤の速球は威力抜群で、スライダー系統のキレも良い。秋の公式戦が終わり、小さい怪我はあったが、しっかりとトレーニングを行えば、高いレベルの活躍も期待えきそうだ。

 そして竹中は柿木 蓮を思い出させるような横回転気味のフォームから威力のある140キロ前後のストレートと切れのあるスライダーで勝負する。マウンド度胸もよく、精神力の強さが魅力だ。

 森木や関戸とともに中学軟式野球界を騒がせてきた笹倉世那、伊藤 樹の2枚看板も東北の高校野球界を牽引する投手だ。笹倉は左スリークォーターから140キロ後半の速球を投げ込むが、威力型で空振りを奪えるものではなく、細かな駆け引きを苦手にしており、集中打を浴びやすい傾向がある。

 笹倉は昨秋の公式戦で3本塁打を放ったように強打も魅力。重厚な下半身を生かしてフルスイングを行い、とてつもない打球を飛ばしている。果たして、スカウトはどんな評価を下すのか、楽しみだ。

 伊藤は140キロ前半の速球、130キロ台のスプリットなど1つ1つの球質のレベルはハイレベルだが、1年夏の甲子園頃からやや疲労が見えた。能力は素晴らしいものがあるので、しっかりと体作りをしていけば、ワンランクレベルアップした投球が期待できるだろう。

去年秋に大阪桐蔭を撃破した大型ピッチャー

達孝太(天理)

 愛工大名電の田村 俊介は明徳義塾中時代から騒がれた逸材。投打ともにハイレベルな選手だが、やはり将来性は野手。どっしりと右足を高く上げてから、左肘を折りたたんで、しなやかなスイング軌道で打球を飛ばす技術の高さは超高校級。将来的には打者に専念する可能性はあるが、まずは高校3年間で投手としてどこまで素質を伸ばせるか注目したい。

 畔栁亨丞(中京大中京)は中学時代、日本代表を経験。140キロ前半ながら、回転数はエース・高橋 宏斗を超えており、この1年で公式戦登板の機会も増えそうだ。

 天理の達 孝太は昨秋の近畿大会決勝の大阪桐蔭戦で好投を見せ、一気に評価を上げた。191センチの長身から投げ込む141キロの速球と鋭く落ちるフォークが絶品だ。実戦経験も少なく、怪我に強くなるために体作りもこれから。長い目を見て、育つことを期待したい。

 

 1年春からベンチ入りしてきた石田 隼都(東海大相模)は真っ向から振り下ろす140キロ前半のストレートとスライダーが持ち味。東海大相模の投手陣の中でも素材はピカイチで、プロを狙える逸材だ。

 東海大相模のライバル・横浜にも楽しみな左腕がいる。それが金井 慎之介である。東京城南ボーイズ時代から注目されてきた金井は長い腕から繰り出す角度のある140キロ前後の速球、切れのあるスライダーを投げ分ける正統派左腕。順調に伸びていけば、今年には145キロ前後も狙えるポテンシャルを秘めている。

(記事=河嶋 宗一)


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