酷暑に耐えたサンフレッチェ広島残り8戦…J1首位のまま突っ走るために大切なこと…足立修強化部長に聞く(2)

酷暑に耐えたサンフレッチェ広島残り8戦…J1首位のまま突っ走るために大切なこと…足立修強化部長に聞く(2)

「監督、スタッフ、メディカルスタッフ、選手、みんなが集中しているように思います。1試合にすべてを懸ける状況ができています」(足立修強化部長)

 

明治安田生命J1リーグ第26節を終えてサンフレッチェ広島は首位を勝ち点55でキープしている。残すはあと8節。

ひろスポ!では城福サンフレッチェの1年目を追いかけるにあたり、これまで足立修強化部長に節目、節目でその話を聞いてきた。

その時々の状況、考え方を”残しておく”ことが、今後に向けての大事な足跡になるかもしれない。

その最終回。

少しでも隙を見せればひっくり返される「一寸先は闇」(足立強化部長)のJ1の舞台で、首位キープという驚異の快進撃を続け残り8戦…

その死闘を戦い切るためのポイントは…

インタビューは9月14日(サガン鳥栖戦、前日練習)

−シーズン後半戦は7月の終わりの第18節でスタートしました。厳しい暑さと過密日程の中8試合を4勝2分け2敗、特に中3日の4試合で1勝2分け1敗、雨天中止の天皇杯が入った影響で中2日になったセレッソ戦にも勝ちました。前回のインタビューではW杯インターバル明けの7月第16節からは「別のリーグが始まる」ともおっしゃっていました。7月、8月の戦いをどう評価されますか?

足立 あの連戦をこの成績ですからね。(勝ち点を考えた場合)数字的にも満足しています。今年の夏は特に暑くて、我々の場合やはり移動がありますからね。浦和と川崎、負けはありましたが、悲観する内容でもありませんでした。いずれにせよ、勝ち越していますからね。

7月、8月は毎年、苦しいのですが、連敗しなかったことは大きかったですね。私は浦和に(ホームで)負けたあとの(中3日でのアウェー)横浜戦で相手を圧倒できたことで選手の逞しさを感じました。

川崎に負けたあとも(天皇杯をリーグ戦の間で消化するというスケジュールの中、アウェーの)セレッソ戦に勝ちました。

あれだけの連戦でこの夏の酷暑の中、あれだけの相手に結果はどうあれ、走り勝てているのは地方クラブとしては大きいのでは、と考えます。どうしてもね、関東などのチームの方がコンディションがいいのは当然ですから。

−フィジカルコーチの存在、その他様々な要因が考えられますね。

足立 はい。監督、スタッフ、メディカルスタッフ、選手、みんなが集中しているように思います。1試合にすべてを懸ける状況ができています。1試合に懸けて、その1試合のためにあらゆる準備をする。確かにみなさんはいろいろと先のことをおっしゃいますけど、我々はそこは意識せず勝ち点、1ポイントについてすごく飢えている。今までの経験が生きてそうなっていると思います。

先々のことはわかりません。みなさんが期待されるところにもちろん近づきたいと思っていますけど、そう簡単なことではないんですね。だから勝ち点をひとつでも取っていく。どこのクラブもそうですが、少しでも怯んだり、少しでも奢ってしまったりだとかすれば、それが全部いろいろなとこに響いてしまいます。

つまらない話のようにも聞こえますが、野球と違ってマジックも出ませんし残り9試合で十分にいろいろなドラマが生まれるのがJリーグです。ですからどんなことが起きても想定内だと、それを踏まえた上でひとつひとつクリアしていく。

予想はしていましたが、前半戦と後半戦ではそれぞれチームは大きく変わっています。神戸もそう、名古屋もそう。これからは上と下の、これまでとは違ったシビアな意識の争いになってもきます。すべのことが混在する残り9節なんですね。

そういった意味でも我々はいかに冷静に目の前のことに集中できるか。今までもそうしてやってきましたがあくまで34分の1ずつミッションを遂行する、勝っても負けても一喜一憂せず戦っていきたいですね。だいぶん涼しくなってきましたし、この夏の頑張りがいい方に出てくれるようにとは思っています・

−城福浩監督についてはどうでしょうか?開幕までの短い準備期間でメンバーを考え、スタメン、途中交代は最初からほぼ固定、という経過を辿っています。

足立 結果が出ていますよね。開幕当時から見ても明らかに右肩上がり、その内容は良くなってきています。これは城福監督が就任当初からおっしゃられていたことですが「練習と試合、そこで起きた問題を必ず修正して2度同じ失敗を繰り返さない」。それが今のチームの強さだし監督の力だと思っています。ですからまだだま最終節に向かってチームは進化すると思います。

−青山選手、佐々木選手の代表入りについてはどうでしょうか?

足立 選手はみんな意識しているでしょうけど、ただ森保さんはいいところ、悪いところを全部わかっちゃってますからね(笑)。今回はそのふたりが選ばれましたけど、今のチーム状況、目の前のことに集中する選手たちのことを考えれば、もっともっと代表に呼ばれるような気がします。

今回、ふたりが選ばれたことは選手にとっての大きな励みになります。選手はみんな森保監督の好みを分かっていて、自分たちのストロングポイントも分かっている訳ですから、そのあたりのことも軌道修正できたり…ただうちの選手は当然ながら代表だけ意識するのではなく、チームに集中してチームの中での役割をしっかり果たせば道が拓かれることは分かっています。そういう意味でも代表とチームとの関係もすごくいいかな、と思いますね。

−いろいろとありがとうございました。それにしても去年の今ごろはやっと16位に浮上…という状況でした。最後に改めてそのへんのことをお聞かせください。

足立 来年もまた来年でまったく別のリーグという状況になると思います。さっきお話しましたとおり、前半戦と後半戦でもまったく違います。2ステージ制だったら名古屋グランパスが首位。力の差はまったくない。我々も気は休まらないのですが、やはり隙を突くか、突かれるか。チームだけじゃなくてクラブ全体もそう。営業もフロントも含めてです。Jリーグはまさにそこで隙を突く、突かれないようにする戦いなんですね。隙を突かれて揺り動かされたり、這い上がれなくこともある。

クラブは生き物、人間が作るものですからどうしてもエアポケットが出てしまう。そこでいかにブレることなくやり続けるか?チームは去年、経験して今年にかけていろいろなことが変りましたが、目指すべきところは我々はブレていないと思っています。今シーズン残り試合もそうですが、どんな局面でも芯になるものを持ち一丸で戦っていく、そこに集中したいと思います。


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