県内外から公共交通機関などでマツダスタジアムに2度足を運び(抽選券受け取りとチケット購入)、苦労してファンが手にした入場券は次々に払い戻しになっている(画像は3月1日撮影、ファンの手にしたチケット)

米国各州では、新型コロナウイルスがにわかに信じがたいスピードで拡散されつつある。米海軍所属の巨大病院船出動…まさに「有事」だ。

世界規模での”緊急事態宣言”が飛び交う中、日本のプロ野球とJリーグも3月23日、第4回新型コロナウイルス対策連絡会議を都内で開き、午後からはプロ野球12球団代表者会議があった。

「現段階では早期開催はやはり厳しい状況」(座長の賀来満夫東北医科薬科大学特任教授)との連絡会議での提言を受け、プロ野球では当初4月10日としていた開幕日を4月24日に変更した。また、現在、公式戦の代わりに行っている練習試合の一時中断も決めた。

プロ野球ではすでに無観客での公式戦は行わない、としているが、通常開催にこだわっている事態ではなくなる可能性が出てきた。専門家から、観客数を減らして開催することが望ましい、とする具体的な方策も示された。

「提言を聞いた限りでは50パーセント以下になるのでは?」「もう券は売っているが満員はダメということ」という球団幹部の声もある。

提言に従えばスタンドを満員にはできない。新型コロナウイルス対策として、人と人の距離の確保(提言では3メートル以上)が必要になる。

さらに症状が重篤になりやすい高齢者、喫煙者、基礎疾患が複数ある人は、これまで通り、スタンドへ…とはならない。生死にかかわる問題だ。

ここで一番頭を抱えることになったのが阪神と広島だ。阪神の本拠地、甲子園は満員になれば4万7000人以上、広島のマツダスタジアムも3万1000人以上。この両球団だけが毎年、シーズンを通じて全主催試合の入場券を3月の時点で一括販売している。

いずれも販売予定枚数の大半を売り切っており、払い戻しなどその対応は極めて困難なものになりそうだ。

「4・24」12球団スタート!となった時、仮に「入場者数は満員時の半分」となったらどうなるのか?考えられるのは現在の購入者への払い戻しと、再度販売…くらいしか思い浮かばない。

広島は新型コロナウイルス感染拡大の世の中の流れに抗うかのように、2月23日にはマツダスタジアムに4万6000人近くを集めて公式戦入場券の「抽選券」を配布し、3月1日にはマツダスタジアム窓口での販売に踏み切った。

ネット上にある窓口一斉販売反対!99パ―セントの声を押し切って、だ。

だが、世の中の流れを読み誤ったその行為は、まさにマツダスタジアム上空を舞うブーメラン…広島県外の何十万人というカープファンはまた様々な負担を強いられる。

広島ではこの日、カープ初優勝(1975年)をヒントに始まったフラワーフェスティバル(5月連休開催)の中止が発表された。

マツダスタジアムの年間入場者数に匹敵する170万人が集まる巨大イベント中止は44年の歴史で初めてだ。

平時ではなく有事。2020広島事変。

初動の誤りは許されない。

ひろスタ特命取材班

さらに詳しい情報は、2000年10月よりカープをウオッチングし続けている(一日も休まず更新中)携帯サイト「田辺一球広島魂」で、田辺一球、スマホで検索!