マツダスタジアムの全体練習再開で、現状を「大変なこと」とした佐々岡監督

 

広島は2日間の練習オフを挟み3月28日、マツダスタジアムでの練習を再開した。

だが2日前(26日)に阪神の3選手の新型コロナウイルス感染が確認され、プロ野球を取り巻く状況は一段と厳しさを増した。

阪神では26日、選手寮や鳴尾浜球場など関連施設の消毒や、球団の閉鎖、選手の自宅待機などの措置を講じた。自宅待機していた3選手は入院となった。

このため山口県の由宇練習で予定されていた広島と阪神の二軍戦は中止になった。

さらにその3選手以外にも、感染の原因とされる食事会(14日開催)には阪神の4選手が参加しており、加えて球団外部の者が5人参加。そのうちのひとりの自宅で食事会があり、5人の中の20代の女性ふたりの感染も判明した。

これは27日、大阪府が発表した府内の新たな感染者15人の中に名前があったことから明らかになった。

15人の内訳は20代の男女が6人、30代の男女が3人、40代の男女が4人、50代の女性1人、70代の男性1人。活動的な世代が多くなっている。いずれも軽症か無症状だということで、このうち4人には海外への渡航歴がある。

自覚症状のないまま日常生活を送る。プロ野球選手ならそのまま練習や試合にも参加する…

中日は二軍本拠地のナゴヤ球場で20日、21日、22日に練習試合を行っており、阪神の感染選手と”接触”した者が15人いたことをこの日、発表した。同球場も消毒対象となった。

広島でもこの日、遠征先での外出を禁止にする方針を固めた。これは田中広輔選手会長が選手会の声として球団に届けたもので、通常とは真逆の流れになっている。

新型コロナウイルス問題とは別に、広島の危機管理能力の欠如は兼ねてからファンに指摘されている。毎年のチケット販売方法や転売ヤー放置の実態、度重なる大規模土砂災害での対応など枚挙にいとまがない。

阪神選手の新型コロナウイルス感染ニュースのあと、マツダスタジアムで最初に声を上げたのは鈴木誠也だ。

「時間の問題で、前から誰か絶対いるとは思っていた」

その言葉はうまくオブラートに包まれてはいるが、侍ジャパンの主砲の洞察力は抜群だ。それにチームは違っていても横と横のつながりはある。

こういう事態になることを鈴木誠也は、すでに認識していたのではあるまいか?

しかも鈴木誠也はメジャー挑戦を公言しているから視野も広い。MLBでは、キャンプを途中で打ち切り選手は今、家族の下などで暮らしている。そしてニューヨークでは街のど真ん中に臨時の遺体安置所が作られている。3・11以来の”有事”だ。

広島球団によれば自主規制の範囲を「遠征先の外出禁止」に留めている模様だが、そもそも「遠征」など想定している場合ではないはずだ。

28日現在、広島県内の感染者確認は4名、大阪は191名、東京に至っては都市封鎖目前…

すでに選手はその肌感覚で「練習試合」は無理だと理解しつつある。

レギュラーシーズン大詰めを迎えていたBリーグは、公式戦延期→無観客で各クラブ2戦消化→また中断→けっきょくシーズン打ち切り、という経過をたどった。

Jリーグは53ものクラブが存在することからJ3、J2、J1の3段階での公式戦実施に向け準備を進めているがJ1は5月の連休明けから、となっている。

その連休を”稼ぎ時”ととらえ、4月24日開幕を目指すとするNPBの姿勢も、まもなく再度の修正を迫られるだろう。

選手の”縛り”を甘めにして感染者が出たが、速やかに公表し対処した阪神には賛否の声が上がっている。

だがもちろんそこが終わりではない。次に阪神と同様の立場になるのはどこか?あるいは誰か?

感染食い止めで世界から注目されているドイツ。

人工呼吸器の数と性能が屈指であることもあるが「すべての飲食店閉鎖」「公共の場、私的な空間(住居)でのグループパーティ不可、違反には罰則」「同居家族以外の他人との接触は絶対、必要な最低限」など、メルケル首相が3月22日(現地時間)の時点で、ガイドラインを発表している。

国としての対応が甘い日本、付け加えるなら自治体としての危機意識の薄い湯崎知事の広島県と松井市長の広島市(豪雨災害の際、防ぐことのできた被害を防止できず)に本拠地を置くプロ野球球団としてどうあるべきか?

なお広島県内のプロスポーツ団体においてはサンフレッチェ広島が開幕延期に対応して活動休止期間(3月28日から4月3日)に入っており、広島ドラゴンフライズは28日に広島市内で行った全体ミーティングを最後にチームとしての活動シーズン終了となっている。

ひろスタ特命取材班

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