放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は13日、都内で会見し、VTR映像の早回し加工が行われ、審議入りしていたTBS系「消えた天才」(すでに放送終了)について、放送倫理違反があったと判断し、意見書を公表した。

 「消えた天才」は、かつて天才と呼ばれたアスリートのその後の人生を追ったドキュメントバラエティーで、当時の活躍や競技映像をVTRで紹介するパートがあった。BPOが審議の対象としたのは18年1月3日放送の卓球、フィギュアスケート、同年11月4日放送のサッカー、19年8月11日放送のリトルリーグのVTR。とりわけ、リトルリーグ全国大会の天才投手を取り上げた投球シーンのVTRでは最大156%の加工がほどこされていた。

 同委員会は番組の関係者12人にヒアリングを実施。意見書では、「スタジオの出演者や視聴者に対して『実際の映像』と言いながら、またはそう受け取れる状況で、映像の早回し加工が繰り返された。映像の加工であれ、事実を曲げる手法は過剰な演出と言われてもやむをえない」と指摘。NHKと日本民間放送連盟(民放連)の番組倫理委員会による提言「放送番組の倫理の向上について」、および民放連の放送基準(32)に抵触するとして、放送倫理違反があったと判断した。