芸能界にまた衝撃が走った。シンガー・ソングライターの槇原敬之(本名・範之)容疑者(50)が13日、覚醒剤取締法違反(所持)と医薬品医療機器法違反(所持)の疑いで警視庁組織犯罪対策5課に逮捕された。逮捕容疑は2018年4月、東京・港区のマンションの一室で覚醒剤を所持し、同年3月に同じ場所で指定薬物の亜硝酸イソブチルの入った液体を所持した疑い。槇原容疑者は1999年に覚醒剤取締法違反で逮捕され、同年に懲役1年6月(執行猶予3年)の判決を受けている。

 槇原容疑者はこの日午後4時44分、東京・渋谷区内の自宅で逮捕された。逮捕容疑は18年4月11日、港区のマンションの一室で覚醒剤0・083グラムを所持し、同年3月30日には、同じ場所で指定薬物の亜硝酸イソブチルを含む液体(通称「ラッシュ」と呼ばれる危険ドラッグ)64・2ミリリットルを所持した疑い。組対5課は、槇原容疑者の認否を明らかにしていない。槇原容疑者は14日未明、東京湾岸署に移送された。

 逮捕容疑は2年前の出来事だが、ほぼ同時期の18年3月に個人事務所の元代表取締役の男性(当時)が覚醒剤取締法違反(所持と使用)で逮捕され、同年6月に懲役2年、執行猶予3年(求刑懲役2年)の判決を受けた。元取締役の男性は事件発覚直前に解雇されている。

 槇原容疑者は99年に覚醒剤取締法違反で逮捕され、同年に懲役1年6月(執行猶予3年)の判決を受けた。その際、一緒に覚醒剤を使用したとして逮捕されたのが、元代表取締役の男性だった。その後の週刊誌報道で、2人が同居していたことが00年に判明。捜査関係者によると、この男性は18年の逮捕時、自宅にあった覚醒剤が誰のものかを問われ「それはマッキー(槇原容疑者)の」と話したという。槇原容疑者は現場にいなかったため逮捕はされなかったが、男性と密接な関係を続けていたとみて捜査していた。今後は現在までの2年間に薬物と関わりがないかについても、捜査が及ぶとみられる。

 スタッフ公式SNSによると、槇原容疑者は逮捕前日の12日夜、日本テレビ系音楽番組の収録に参加。音楽関係者は「普段と変わらない感じで、明るく元気いっぱいの様子でした」と振り返った。同局によると、オンエアには登場しないという。

 芸能界の薬物スキャンダルが止まらない。今月6日には、沢尻エリカ(33)が昨年11月に逮捕された麻薬取締法違反の罪で懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受けたばかり。昨年は、ピエール瀧(52)、KAT―TUN元メンバーの田口淳之介(34)が交際中だった小嶺麗奈(39)とともに薬物で逮捕されていた。

 99年12月の判決公判後に「今後、絶対にこのようなことを起こさないことを固くお約束します。寛大な判決が下りた今も法を犯すことの重大さを痛感しております」と謝罪。「頑張って良い曲を作り、歌うことで恩返ししたい」と誓っていたが、10月にデビュー30周年を迎える記念イヤーに、再びファンを裏切ることになってしまった。

 ◆槇原 敬之(まきはら・のりゆき)1969年5月18日、大阪府生まれ。50歳。90年にオーディションでグランプリを獲得し「NG」でデビュー。91年「どんなときも。」がミリオンヒットし、日本レコード大賞新人賞、NHK紅白歌合戦に初出場。その後も「もう恋なんてしない」「No.1」などヒット曲を連発。99年8月に覚醒剤取締法違反の現行犯で逮捕され、懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決。2000年に復帰アルバムを発表。03年「世界に一つだけの花」をSMAPに提供。同曲は平成に発売されたシングルとして歴代1位で、唯一のトリプルミリオン達成作品。

 ◆ラッシュ 性的興奮を高める作用があるとされる液体状の危険ドラッグで、いわゆる“ラブドラッグ”の先駆け。指定薬物の亜硝酸イソブチルを含む液体状の薬物で、中枢神経系の興奮や抑制、幻覚の作用が強い。大量に摂取すると意識障害、失神、心臓への負担などによるショックや呼吸困難で死亡する可能性もある。約20年前から日本で流通し、脱法ドラッグとして使われていたが、07年に医薬品医療機器等法により「指定薬物」に。業者による販売や個人での所持や使用、購入した場合も違法となる。