上方落語家の桂宗助(そうすけ、56)が20日、大阪・梅田のサンケイホールブリーゼで会見し、来年夏に「桂八十八(やそはち)」を襲名することを発表した。

 「八十八」は2015年に亡くなった人間国宝・桂米朝さんが69年から俳句を作る時に使った俳号で、「米」の文字を崩したもの。米朝さんを初代とし、その2代目を名乗ることになった。米朝さんの最後の内弟子である宗助は「俳号とはいえ、師匠が名乗っていたので、プレッシャーですが、なんとか打ち克ちたい」と照れくさそうに話した。

 会見に同席した米朝さんの長男で、宗助の兄弟子にあたる桂米団治(61)によると「いずれ誰かが八十八を、という空気が一門にあった」。昨夏ごろから襲名の話が出て「芸風が米朝に生き写し」という正統派が受け継ぐことに「『宗助ならちょうどええ』と誰も反対しなかった」と説明した。本来、20〜22日に開催予定だった一門会「米朝まつり」の口上で発表予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大のため中止。同劇場内での記者会見に切り替わった。

 「宗助」は落語ネタの「二番煎じ」の登場人物の名。内弟子時代に米朝さんが酔った勢いで名付け、翌日まったく覚えていなかったという経緯があるが、思い入れはたっぷりとあって、「はじめは名前を変えるつもりはなかったですし、師匠が名乗っていただけに、とてもとても…」と迷いもあったが、桂南光(68)の強い勧めもあって昨年暮れごろに襲名を決意した。「師匠はどう思ってはるんやろ…。『しっかりせえ』ぐらいかな。『線が細い』とよく言われたので、『大胆になりなさい』と思ってはるかな」と想像を巡らせ、襲名の重みを実感していた。