俳優の山崎賢人(24)が25日、都内の映画館で主演映画「劇場」(行定勲監督、4月17日公開)の完成披露を行った。

 芥川賞作家のピース・又吉直樹(39)の同名恋愛小説が原作。劇作家を目指す男・永田(山崎)と彼に恋し、必死に支えようとする学生の沙希(松岡茉優)の7年間の恋を描く。

 山崎は「原作を読ませていただいた時、絶対に永田をやりたいと思った」と感無量。「人間としてのダメさ、弱さ、愚かさが魅力的で共感した」と話した。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、無観客での実施に。「お客さんに見ていただきたかったけど、このようなご時世で初めての経験になった。(メディアを通じて)映画の魅力を伝えていきたい」と、プロモーションへの全力投球を誓った。

 松岡は「恋をしたことがある人、大事な人がいたことがある人、今まさにいる人、誰かを想(おも)ったことがある人には必ず響く作品になっていると思う。大事な人や物と照らし合わせながら、見てもらえたらうれしい」。原作の又吉は「映像化された時にどうなるだろう―という期待と不安があった。見た時に、すごく原作を大切にしてくださっているなと思った」としみじみ。「僕自身、分かっていなかったことが、映像で見ることで発見できた。(原作を)読んでくださった方にも映像を見てほしい。自信を持ってお勧めしたいなと思う」と喜んだ。

 行定監督は「僕らは無人の劇場にいるんですけれども、気持ちとしては、自分たちの作ったものを皆さんに見てもらいたい一心です。でも、こういうコロナウイルスを拡散しないためにという状況。絶対に忘れがたい状況」と冷静に分析。「僕らはエンターテインメントの人間なので、『人の心を豊かにしたい』という気持ちはあるんです。劇場の人たちも、たった一人が『映画を見たい』って来たら、その人のために映画を開けると思う。こういう状況の中でも映画を見る人が1人でもいるとすれば(と考えたら)、映画が問われているなという気持ちもします。思いきって映画館で見たいと来た人に、がっかりする映画を作っちゃいけないんだな、という気持ちで(約1か月後の)公開を待っています」と語った。

 行定監督と親交があり、「劇場」を鑑賞したという韓国映画「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督から手紙が届き、サプライズで読み上げられた。