新型コロナウイルス感染拡大で開催延期となった東京五輪・パラリンピックに出場予定で、群馬・前橋市で事前合宿を行うアフリカの南スーダン選手団(陸上選手4名、コーチ1名)について26日、同市は7月まで合宿を継続し、来年の五輪開催まで選手団を支援する意向を明らかにした。

 同市の山本龍市長(60)は26日、選手団の練習拠点である、王山運動場グラウンドを訪れ、選手らに対して「(五輪・パラの)延期は残念ではあるが、母国の平和を背負い練習に励んできた選手団を、市としては来年の本大会まで継続的な事前キャンプが行えるよう応援したい」と話した。今後、南スーダンの五輪委員会やJICA(国際協力機構)など関係機関との協議を行い、対応を検討するとしている。

 市の発表を受け、陸上男子1500メートルのアブラハムは「みなさん、こんにちは。私はアブラハムです」と日本語であいさつ。続けて通訳を介して、「みなさんの支援に感謝している。可能であれば、前橋でのトレーニングを継続したい。(新型コロナウイルスによる)五輪の延期については、命を救うための大事な決定だと理解している」と話し、他の選手・コーチからも、大会開催まで日本での滞在を臨む声があがった。

 南スーダン選手団は、母国で内戦が続くなど競技環境が十分に整っていないことから、2019年11月に前橋市が事前合宿を受け入れ、東京五輪の選手団の中で一番乗りで来日している。当初は、20年7月の五輪開幕に向けた選手村入りまで、約8か月間の事前合宿を予定していた。

 7月以降も滞在を延長する場合は、1年あたり約2000万円の選手団の滞在費用の確保や、11月が期限となっているビザの手続きなどが必要となる。7月までの滞在費用は、すでにクラウドファンディング型のふるさと納税で約1400万円が集まり、その他グッズ販売や協賛企業の衣類やシューズなど現物支給などで費用をまかなっている。