東京都の小池百合子知事(67)と神奈川、千葉、埼玉、山梨の4県の知事が26日、テレビ会議を開催し、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として28、29日の都と近隣各県との不要不急の往来自粛を要請するなどの共同メッセージを採択した。都ではこの日、25日の41人を上回り2日連続の最多更新となる47人の新規感染者が判明。状況の改善が見られないことを受け、週末の“首都封鎖”に踏み切った。

 新型コロナの感染拡大を防ぐために、「待ったなし」の状況で、東京都と関東近県で、週末の往来自粛が決められた。

 テレビ会議では〈1〉爆発的な感染増加など最悪の事態を回避するため、住民らの協力が重要〈2〉人混みへの不要不急の外出やイベントの自粛〈3〉在宅勤務、時差出勤の実施―などの共同メッセージを採択した。小池氏は23日の会見で、4月12日までの都内での大規模イベントの自粛を要請していた。

 小池氏は、現在の都の状況を「感染爆発の重大局面」と表現したが、都ではこの日も47人の新規感染者が判明。うち4人は慶応大病院(新宿区)の同じ病室の患者。病院によると、院内感染が報じられた都内の病院から転院してきた1人から残りの3人に感染したとみられる。都内の患者は計259人となり、この5日間で倍増した。

 2015年の国勢調査によると、隣県などから東京都への通勤・通学者の人数は1日あたり約283万人。週末で学校・企業は休みのため、この人数が全て移動するわけではないが、代わりに観光やレジャー目的の人が増える。繁華街や観光地に人が密集すれば感染の可能性が高くなり、地元に戻った感染者が各地でクラスター(感染者集団)を作る危険性も生まれる。

 埼玉県の大野元裕知事(56)は「(埼玉は)数日遅れで東京の(感染)状況を追い掛けている。ロックダウン(都市封鎖)を避けるためには連携が極めて重要だ」と強調。会議前の会見では、都内への移動だけでなく外出そのものの自粛を県民に伝えた。神奈川県の黒岩祐治知事(65)は「神奈川から東京には、普段から100万人が移動しており、一体だ」とし、大野氏と同じく外出自粛を要請した。

 千葉県の森田健作知事(70)は「東京に隣接している県で、対岸の火事ではない」と指摘し、都内へ出掛けることを踏みとどまるように呼び掛けた。会議には参加しなかったが、東京都とは隣接していない栃木、静岡、長野、新潟、宮城の各県知事も、東京都を含む首都圏への往来をやめるよう求めた。

 ただ28、29の両日とも公共交通機関は通常通り運行されている。自粛要請にも強制力はなく、今回の呼び掛けがどこまで効果があるのかは未知数だ。気象庁によると、29日は寒気の程度によっては関東地方で大雪になる恐れがあるという。