薬師寺保栄氏、山中V13KO勝ちを期待「まさにボクシング界のイチロー」

薬師寺保栄氏、山中V13KO勝ちを期待「まさにボクシング界のイチロー」

◆報知新聞社後援 プロボクシング「ワールドプレミアムボクシング」▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 山中慎介―ルイス・ネリ(15日・島津アリーナ京都)

 山中と同じWBC世界バンタム級王者だった薬師寺保栄氏(49)=薬師寺ジム会長=が日本中を熱狂させたのは1994年12月4日。同級暫定王者・辰吉丈一郎(47)=大阪帝拳=との王座統一戦(名古屋)で判定2―0の勝利を飾った。今も「世紀の一戦」と語り継がれる。

 薬師寺氏はこの試合でV3を果たすと、95年4月にはV4でファイティング原田が持つバンタム級の国内最多連続防衛記録(当時)に並んだ。しかし、同7月のV5戦でマッカラー(アイルランド)に判定負けし、27歳でグラブを置いた。在位1年8か月。「辰吉戦という代表作があって幸せだった」と笑みを浮かべたが「もっと節制できていたら、さらに防衛できたかも」とも語る。在位5年10か月でV13に挑む34歳の山中を「大人の王者」と評した。

 なぜ山中は長期政権を築けているのか。最大の要因は「自己管理」と言い切った。オフでもさほど太らない山中に対し「僕はオフに顔がパンパンだった」と苦笑する。現役時代は試合の40日前から米ロサンゼルスで名トレーナーのマック・クリハラ氏に師事。「今だから言える。V5戦の時、マックから『体重58キロでロスに来い』と言われたが、渡米する機内で宴会して着いたら64キロ。罰で両手両足に1キロずつ重りをつけて練習させられ、地獄だった」と明かした。「僕は強制されないとできなかったが山中は違う」。そのストイックさは、同じ愛知県育ちで旧知の仲のマーリンズ・イチロー(43)のようだという。「43歳で現役のイチローはすごいが、山中はまさにボクシング界のイチロー」と評した。

 「大人のボクシング」にも注目する。「いつでも倒せるんだ、という自信を持っている。ダウンを奪っても深追いしない。コーナーに追い詰めたらネズミだってかみついてくる。それを山中は知っている。獲物を捕える感覚が素晴らしい」

 山中といえば「神の左」と呼ばれるフィニッシュパンチ。「タイミングが独特だし、あのひねる打ち方は普通なら手を痛める。教科書にない、あの打ち方が合っているんだろう」。絶対的な武器は、具志堅用高氏(62)が持つ日本記録13度防衛を超える力を持つという。「試合は山中の6回KO勝ち。前に出てくる挑戦者に対し、5回までにタイミングを見切って左で仕留めると思う。具志堅さんの記録を破ってほしい。(防衛4度の)僕なんて押し出されて名前がなくなる。それでいい。記録は塗り替えられるためにあるのだから」(特別取材班)

 ◆薬師寺 保栄(やくしじ・やすえい)1968年7月22日、大分・津久見市生まれ。49歳。愛知・享栄高でボクシングを始め、アマ戦績は21勝(9RSC)5敗。87年7月に松田ジムからプロデビュー。91年6月、日本バンタム級王座獲得。93年12月、WBC世界同級王座を獲得し4度防衛。95年7月、同王座陥落。同11月、現役引退。プロ通算戦績は24勝(16KO)3敗1分け。身長172センチの右ボクサー。現在は薬師寺ジム(名古屋市)会長。俳優としてもテレビドラマなどで活躍中。

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