北海・多間「まさかスタンドまで運ばれるとは」…昨年準Vもどん底からの再出発

北海・多間「まさかスタンドまで運ばれるとは」…昨年準Vもどん底からの再出発

◆第99回全国高等学校野球選手権大会第5日 ▽2回戦 神戸国際大付5―4北海(12日・甲子園)

 昨夏準優勝の南北海道代表・北海が2回戦で神戸国際大付(兵庫)と対戦し、4―5で敗れた。2点リードの7回に、エース左腕・多間隼介(3年)が神戸国際大付の谷口嘉紀中堅手(2年)に2打席連発となる右越え3ランを浴びた。昨夏準Vメンバー7人を擁しながら、昨秋、今春と地区予選で敗退。どん底からはい上がって同校戦後初の3年連続出場を決めたが、昨年に続く勝利とはならなかった。

 夏空に白球が舞った瞬間、「入るな!」と祈るように打球を見つめた。2点リードの7回1死一、三塁。北海のエース左腕・多間が投じたアウトコースいっぱいの136キロ直球が、谷口にはじき返され、満員の右翼スタンドに吸い込まれた。6回に続く2打席連続弾は逆転3ラン。「追い込んでいたので、ボールでもいいと思って投げました。まさかスタンドまで運ばれるとは」。背番号1は思わず両ひざに手をついた。

 2回に井上雄喜左翼手(3年)の中前先制打、7回には川村友斗一塁手の遊撃適時内野安打で2度のリードを奪ったが、まさかの連弾で敗戦。平川敦監督(46)も「あのホームラン2本が大きかった。相手が上でした」と脱帽するしかなかった。

 スタメンには昨夏の準優勝メンバーが6人並び、地方大会をチーム打率3割7分6厘の高打率で勝ち上がってきたが、決して順風満帆ではなかった。昨夏は大西健斗(現慶大1年)を擁し準優勝。8月下旬まで甲子園に残ったことで、地区大会までの調整期間が短かった。昨秋、今春と2季連続で地区予選敗退。「先輩に連れて行ってもらったのに、俺たちは強いっていう慢心があった」と佐藤主将は振り返る。

 今夏の大会前、平川監督は正捕手の佐藤に背番号12、多間には背番号9を与えるなど、主力の背番号をシャッフルした。ナインは「このままでは勝てない」という監督からの無言のメッセージとして受け取り奮起。筋力トレーニングに取り組む選手が増え、1年で体つきが見違えるほど力強くなった。

 2安打を放った鈴木大和中堅手(3年)はベンチプレスで80キロが最高だったが、「今では100キロ以上を持ち上げられるまでになり打球に力強さが増した」。スタンドから観戦した昨夏準優勝時の遊撃手・小野雄哉さん(現桜美林大1年)も「大きく、たくましくなった」と後輩を頼もしそうに見つめた。

 昨夏の準優勝を超えるという夢は破れたが、多間は「この悔しさを忘れずに、次の野球人生に生かしていきたい」と涙を浮かべながら前を向いた。佐藤主将も「4年連続出場というプレッシャーはあると思うが、後輩にはまた帰ってきてほしい」。北海ナインが涙を拭って甲子園を後にした。(宮崎 亮太)

 ◆阪口、自己最速148キロに観客どよめき

 球速表示をみた観客がどよめいた。背番号10の右腕、北海・阪口皓亮(こうすけ)投手(3年)が、1回に自己最速に並ぶ148キロを記録。3回に1点を先制され、続く4回は2死満塁の場面で多間と交代したが、ほとんどが140キロを超える直球にカットボールなどの変化球をまじえ、3回2/3を8安打4奪三振1失点にまとめた。  大阪府出身でこれが“凱旋登板”。アルプス席にあいさつした後、「知り合いや母の顔が見えて…」(阪口)と涙を流して悔しがった。多間とのダブルエースで戦い抜いた夏が終わった。

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