【世界陸上】6番目の侍・藤光で銅メダル!リオ五輪に続く快挙…男子400リレー

◆世界陸上 第9日(12日、英ロンドン)

 【ロンドン13日=細野友司】12日の男子400メートルリレー決勝は多田修平(21)=関学大=、飯塚翔太(26)=ミズノ=、桐生祥秀(21)=東洋大=、藤光謙司(31)=ゼンリン=の日本が38秒04で銅メダルに輝いた。昨年リオ五輪の銀に続く快挙で、世界選手権では初の表彰台。今大会のメダル第1号となり、97年アテネからの日本勢のメダルを11大会連続とした。英国が37秒47で初優勝、米国が37秒52で2位。ジャマイカはウサイン・ボルト(30)が左脚を痛めて途中棄権し、現役生活を終えた。

 ゴールを見つめて腕を振るだけだった。4番手争いでバトンを受けたアンカーの藤光は「ボルトが横目には見えたけど、自分のレーンに集中した」と左脚を痛めて失速するジャマイカのエースを抜き、3位で駆け抜けた。リオ五輪は控えに回り、銀メダルの歓喜を知らない。「ようやくかなった」。色は違っても、世陸では初メダル。達成感は格別だった。

 予選の38秒21は、通過チームで6番目。土江寛裕コーチ(43)は「正直、メダルは(他国の)アクシデントがないと厳しいと思った」とにらんでいた。ボルトの負傷に加え、切り札がはまった。日本は決勝の5時間半前、アンカーを予選で伸びを欠いたケンブリッジ飛鳥(24)=ナイキ=から藤光に交代した。リレーを統括する苅部俊二・五輪強化コーチ(48)は「藤光と桐生の(バトンの)相性が良かった。すごく悩んだ。本人(ケンブリッジ)もショックだったと思う」。苦渋の決断を下した首脳陣に、ベテランが結果で応えた。

 幸運の予兆があった。レース前日の夜、金のネックレスが服を脱いだ時にちぎれた。「ミサンガが切れた時みたいに、何か願いがかなうのかなと思った。走れるだけじゃなく、銅メダルなんて…」と藤光は目を丸くした。今季から水素吸入器「スイソニア」を導入し、疲労回復と体調維持に努めた。加齢を補う肉体のケアが実を結んだ。「ハキームが個人(200メートル)で決勝に行って、僕らもできる!という気持ちになった。」とうなずいた。

 今大会代表落ちの山県亮太、右太もも裏痛のサニブラウンを欠いても表彰台。20年東京五輪で目指す金へ、層の厚さを示せた。最年長の藤光は「今年の結果が、さらに次につながる。皆さらに自信を深められたと思う」と満足そう。ベテランと若手が融合し、リレー侍はたくましさを増す。

 多田は初代表でスターターを務め銅メダルに貢献。「初めてのリレーで不安もあったが、とりあえずバトンをぶちこもうと思った」と笑った。日本代表の伊東浩司監督(47)からコーナー部の加速について「直線のイメージで仕上げなさい」と助言を受け、コツをつかんだ。「中盤もいい加速に乗れてベストな走りができた」と胸を張った。

 飯塚は予選でバトンパスの距離が詰まった反省から、決勝は受け手が始動するタイミングを示すマークまでの距離を数十センチ伸ばしたが、第1走者の多田に実際より長めに伝えた。距離が長ければ、できるだけ減速せずに次走者へ渡そうとするため、思い切り走れるだろうという配慮。「1走がいい位置で来ると、いけるぞという気持ちになる。うれしい。それだけです」と喜びに浸った。

 桐生は個人種目の100メートルは代表から漏れたが、リレーで爆発力を見せた。先月28日に英国入りし、同部屋の藤光とビッグベン(国会議事堂の大時計)などロンドン市内観光もして気分転換。ピークを合わせた。「(個人種目を見ている時は)悔しい思いもあった。気合も入っていた」。指導する土江コーチはスポーツ報知の既報通り、卒業後も引き続き東洋大に拠点を置くことを明かした。

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