春のセンバツ高校野球(3月19日から13日間、甲子園)に出場する仙台育英(宮城)が11日、5日間にわたった静岡・沼津合宿を打ち上げた。最終日も紅白戦を行い、主力組で笹倉世凪投手(せな、1年)が先発して3回1失点。投手兼内野手として今合宿の紅白戦で多くプレーした笹倉が、聖地での150キロを目標に調子を上げていく。

 投手としても野手としても多くの実戦を積み、収穫十分の沼津合宿を、笹倉は「試合をやるたびに感覚が戻ってきたのはよかった」と振り返った。5日間で10試合した紅白戦で5戦に出場し、この日は先発登板で3回1失点。野手兼任のため他の選手より出場機会が多かったが、それをプラスに変えた。

 昨夏の甲子園に出場するなど1年時から活躍。だが笹倉は「球速は出ていたけど安定しなかった」と感じ、冬場は尻回りや太もも裏など鍛えた。大きくなった下半身は昨夏はいていたズボンが入らないほどで、投球フォームに安定感が増した。また、これまではセットポジションだったが、ワインドアップで投げたり右足の上げ方を変えたりと、自分に合ったフォームを模索。「一番投げやすい形をつかみたい」と貪欲だ。

 打撃でも「苦手」というタイミングの取り方について、プロ野球選手などの映像をみて研究してきた。「全打席フルスイングできるくらいにしたい」と笹倉。紅白戦では主に5番に座るなど強打も持ち味だ。須江航監督(36)は「少しバタバタしたところもあるけど問題ない。力はついてきている」と期待をかけた。

 昨秋まで実戦での最速は147キロ。だが先月、学校のブルペンで149キロを計測したという。昨夏のチーム始動時、「センバツで150キロを出す、と目標を立てた」と明かした笹倉。手応えをつかんだ沼津合宿をきっかけに、目標達成へさらに調子を上げていく。(有吉 広紀)

 ◆新戦力が続々登場

 好天にも恵まれ、実戦を多くこなせた沼津合宿に、須江監督は「メンバー入りへ常に扉は開いていると言っていて、それを信じて良い練習に全員で取り組んでくれた成果が出た」と振り返った。チーム内競争の激化は想定以上で、指揮官は「(昨秋まで)ベンチに入ったことのない選手が、スタメンに入るような成績を残している」。今月下旬の福島・いわき合宿へ「もう一つ質の高い競争ができる」と語った。