ノムさんのDNAは教え子たちが継承する。野村克也さんの訃報を受け、薫陶を受けたヤクルト・高津臣吾監督(51)、侍ジャパン・稲葉篤紀監督(47)、楽天・三木肇監督(42)、阪神・矢野燿大監督(51)、西武・辻発彦監督(61)、日本ハム・栗山英樹監督(58)、中日・与田剛監督(54)が各地で哀悼の意を表した。現役時代、抑えに抜てきされた高津監督は突然の知らせに号泣。鶴の一声でドラフト指名された稲葉監督は、東京五輪の金メダルを報告すると誓った。

 また1人、大切な存在を失った。悲しみをこらえるように、阪神・矢野監督は前を向いた。「お礼しかないですね。本当に野球が大好きだった方なので…」。故・星野仙一さんとともに、恩師と慕ってきた野村さんの訃報。「その野球に恩返ししていくことが、野村さんの供養にもつながると思います」と決意を新たにした。

 98年に中日から阪神へトレードで移籍し、翌99年の出会いから野球人生が一変した。「(野球の)うまい者がレギュラーになれるというものじゃない。頭で考えてやっていけば、そういう選手に追いつける」と教えを信じ、前へ進んだ。

 最後に言葉を交わしたのは、昨年6月の甲子園だった。「星野さん、野村さんに教わったことは染みこんでいる。そこに『楽しむ』というのが自分のプラスアルファ。選手と思い切り楽しみながら、ガッツポーズしながら頑張っていきたい」。心に誓う「優勝」の2文字。戦う理由がまた増えた。