日本ハムの吉田輝星投手(19)が12日、2軍キャンプ地の沖縄・国頭を視察した栗山英樹監督(58)の前で全快をアピールした。直球を中心にキャンプ最多の71球を投げた。前半で右足のスパイクのひもが切れるハプニングも、集中力は切らさず投げきった。

 吉田輝がハプニングにもめげず、順調な回復を示した。捕手の後ろには視察に訪れた栗山監督。「去年は思ったような真っすぐを投げられなかった。しっかりストレートを見せられたらいいと思った」。第1クールに視察した際は、投球を見せられなかった指揮官の前で、直球を中心に71球を投じた。

 投げ始めた直後に、練習用スパイクの右足の靴ひもが切れた。定着しつつある下半身主導のフォームで、右足首までが激しく土とこすれるようになったことで生まれた悲劇。「ばれました?(笑い)。監督が見に来て、張り切り過ぎたっす」。替えのスパイクは徒歩15分ほどのホテルにあったため「どうしようもない」とそのまま続行。「去年のシーズン中から使っている靴なんですけど。ひもがもろくなってました」と笑い飛ばした。

 ブルペン後には指揮官に呼ばれて、言葉を交わした。「前向きな話をしていただきました」。全快に近い右肘の状態の確認をされた後、取り組んできた直球の強さにはお墨付きをもらった。一方で低めのコントロールはまだまだ。「まだ良い球は高めか、真ん中。低めぎりぎりのラインに投げられてきたら、試合に臨めるような感覚かな」と課題克服を見据える。

 栗山監督は「球の勢い自体は少しあいつらしさが出始めたかな。どうしなきゃいけないかは伝えたつもり」と期待した。実戦解禁の15日紅白戦(国頭)はあくまで通過点。今後は投げ込みの量も増やしていく予定だ。「しっかり復帰できたよっていうピッチングをしたい」と右腕。先にある1軍のマウンドへ、気持ちは切らさない。(秦 雄太郎)