◆アジア・チャンピオンズリーグ ▽1次リーグG組第1節 神戸5―1ジョホール・ダルル・タクジム(12日・御崎公園球技場)

 1次リーグ初戦で、初出場のG組・神戸(天皇杯王者)が、大量5ゴールでジョホール・ダルル・タクジム(マレーシアリーグ王者)を圧倒。悲願のアジア制覇へ好発進した。中3日で強行出場した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(35)は、先制点を演出するなど2アシストの活躍。昨年から続く公式戦連勝をクラブ最長の7に伸ばした。

 世界の司令塔が貫禄を見せつけた。前半13分。イニエスタがハーフウェーライン付近でボールをキープすると、DF背後のスペースに飛び出そうとするFW小川にドンピシャの超絶ロングパス。8日のゼロックス杯でフル出場した影響をみじんも感じさせない動きで先制点をアシストした。

 序盤、初のACLの舞台にチームは浮足立っていたが、トップ下に入った主将の“魔法”のタクトで落ち着きを取り戻した。2―1の後半13分、今度は元日本代表DF酒井にスルーパスを通し3点目の起点に。4―1の同27分には、柔らかな右クロスで小川のハットトリックをお膳立てした。

 「チームとしても個人としてもいいゲームができた」と振り返ったイニエスタに対し、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれた小川は「すごいパスが出てくるな、と改めて感じた」と感謝しきりだった。

 「このチームに入ると決めた時から、新たな挑戦をしたいと思っていた。ACLを戦うのはワクワクするよ」。すでに欧州CLを4度、クラブW杯を3度制覇しながら、さらなるタイトルへの意欲は衰えることはない。そんな姿勢はハイプレスにも表れている。

 ボール保持で主導権を握るコンセプトに、今季は相手DFへの積極的な守備が強調されているが、イニエスタも最前線までボールを追いかけ、時にはファウル寸前のチャージを仕掛ける。華麗なパスだけでなく、泥臭い仕事にも労を惜しまない。

 昨年11月から続く公式戦の連勝は7に。97年のJリーグ加盟後では最長の6連勝(08、13年)を超える新記録を打ち立てた。敵地に乗り込む第2節・水原三星戦(19日)の結果次第では1次リーグ突破も見えてくるが、「先のことを考えるのはまだ早い。一試合一試合積み上げていくのが大事」と気を引き締めた。初タイトルを獲得した元日の天皇杯から続く勢いは、23日のリーグ開幕戦にも好影響を与えそうだ。(種村 亮)