【タンパ(米フロリダ州)=一村 順子】ヤンキースの田中将大投手(31)が、投手&捕手の集合日となった12日(日本時間同日深夜)、キャンプ地のタンパで練習後、亡くなった野村克也氏(享年84)との思い出を振り返り、改めて追悼の意を示した。

 「僕にとってプロ野球の世界に入って一番最初の監督。野球に対してものすごく沢山の引き出しを持っていて、野球とは何かを常に深く考えている方だった」と田中。

 訃報を聞いた際、脳裏に蘇ったのは、楽天初優勝の2013年のリーグ優勝決定戦(対西武)。4―3で迎えた9回一死二、三塁のピンチ。栗山、浅村を8球連続で外角低めの直球を投じて、ねじ伏せた場面だった。

 「野村監督に教え込まれた原点。外角低めに投げることを口すっぱく教えて頂いた。本当にピンチの時に、その言葉がふと降りてきて、それを自分で体現することができた」。球史に残る熱投の背景には、恩師の教えがあった。

 最後に会ったのは、2017年のオフ。テレビ収録で控え室に挨拶に行った。「まさか、それが最後になるとは思っていなかった。メジャーに行ってからは、たまにお会いすると『もう手の届かん人になってしまったなぁ』と言われた」と、懐かしがった。

 13日はメジャー7年目のキャンプイン。集合日のこの日は、一部捕手を座らせ、キャッチボールなどを行なった。ヤ軍との契約最終年であり、日本での7年に並ぶ節目のシーズン。亡き恩師の教えを胸に、田中が始動する。