エンゼルス・大谷翔平投手(25)が12日(日本時間13日)、米アリゾナ州テンピでキャンプインした。2年ぶりに投手としての復帰も目指し、初日からティー打撃にキャッチボールにと、いきなりの二刀流調整。順調なスタートを切った。5月中旬にメジャーのマウンドに上がる予定だが、将来を見据えて慎重に調整していく、“オトナの大谷”で、さらなる進化を狙っている。

 やはり、これでこそ大谷だ。アリゾナ特有の強い日差しが照りつけたバッテリーキャンプ初日。アップが終わると、打撃ケージでティー打撃やマシン打撃のため本隊を離れた。その後はグラウンドでキャッチボール。最長約40メートルで50球を投げた。いきなりの二刀流調整だ。

 「よかったですね。(オフは)フィジカルメインでやってきて、初日にしっかり全体練習に入れたというのはいいことじゃないかなと思う。継続しながら練習のレベルも上げていければいいなと思います」

 2018年10月に右肘手術を受け、昨年キャンプはリハビリに費やした。さらに昨年9月に左膝も手術。打者では開幕、投手では5月中旬の出場を目指し、充実のオフを過ごしてきた。

 「去年のシーズン中はあまりウェートもランニングもあまり出来なかったので、そこも含めてある程度出来ることも増えましたし、それをオフシーズン色々やれたかなと思っているので満足はしています」

 今季の最大の注目は2年ぶりの投手復活。近日中にブルペン入りを予定するなど、順調にステップを踏んでいる。だが、トミー・ジョン手術明けとあって、将来を見据えて今季は投球回、球数などを制限することになる。1日も早く、1球でも多く投げたい気持ちもあるはずだが、“オトナの大谷”は現状をしっかり理解している。

 「シーズン中もある程度制約のある中でやる感じになると思う。今年1年もリハビリだと思って、その中でしっかり結果も残したいですし、どっちもやらないといけないので大変だとは思いますけど、しっかりやることはやっていきたいなと思っています」

 もちろん進化も続けている。メジャー1年目だった18年のオープン戦からノーステップ打法だったが、「色々試しながら行きたいなとは思っています」と右足を上げる新フォームも披露。どこまでも貪欲だ。

 「いきなり100を求めるのではなくて、徐々に徐々にと、個人的には。みなさん(報道陣)は(100を)求めていいと思いますけど」

 メジャー3年目。冷静に自分と向き合い、成長を続けることを、大谷は涼しい顔で約束した。

 完全復活へ大谷は、かつて二刀流否定派だった野村克也氏にも感謝の思いを語った。ノムさんは大谷がプロ入りした際にメディアを通して「プロ野球をなめんなよ、という思いもある」とコメントしたこともあり、大谷も「厳しい意見ももちろん頂いたこともあります」と思い返した。だが、その後は対談などを通じて、実力を認められたとあって「すごく勉強になったかなと思いますし、選手としても本当に成長させてもらったとすごく感謝しています」と思いを口にした。