阪神は15、16日の練習試合、広島戦と楽天戦(ともに宜野座)で、11日に死去した元監督の野村克也さん(享年84)の追悼行事実施を最終調整していることが14日、明らかになった。監督、選手らは喪章を着けて黙とうをささげるなど、哀悼の意を表す見通し。藤川球児投手(39)は16日に今季初の実戦登板の予定。「(普段と気持ちは)変わるんじゃない? 自分は阪神の野村監督の1期生。最初のドラフトやったから。結果はどうでもいい」と言葉をかみしめた。

 球児にとって、かけがえのない恩師で、思い出は尽きない。1999年から3年間、阪神の指揮を執った野村さんの監督就任直後に高知商からドラフト1位で入団。当時、ノムさんは即戦力投手をフロントに希望していた経緯もあり、「『こんなドラフト知らんわ』と言われたけど。いい思い出ですけどね」とほほえむ。社会人としてのイロハを学び、人生の岐路では助言も授かった。

 野村門下生の正捕手だった矢野監督も「背負うことはできないけれど、受け継いでいくことはできる。選手たちと一緒に成長していく姿を見せていけるような日々を過ごしていく、きっかけの試合になると思う」と気を引き締めた。

 かりゆしボールパーク宜野座では11日以降、中堅の球団旗が半旗で掲げられている。「心の中では生きてますから。そういう意味では会わなくても、会えなくても教えとかは自分の中に入ってきているので」と守護神。感謝の思いを胸に“追悼”の火の玉ストレートを投げ込む。(小松 真也)

 ◆藤川とノムさんの初対面 98年12月21日、大阪市内で開かれた阪神の新人入団会見で。球児は「10年後? タイガース一筋に頑張っていますね。優勝は3回くらいして、1回は僕が胴上げ投手だと思いますよ」と肝っ玉の据わった発言。「磨けば光る。良い雰囲気を持っている」と野村監督は一目ぼれだった。