【ダンイーデン(米フロリダ州)=一村 順子】ブルージェイズの山口俊投手(32)が、キャンプ2日目の14日(日本時間15日)、渡米後初のブルペン投球練習を行い、オフから取り組んできた、腕をより高くあげる新フォームで計53球を投げ込んだ。高めを意識した直球系のボールについて、「やってきたことは間違いではなかったと思う。アメリカのボールの方が伸びる感じはあるし、使えるのかなと思う」と手応えを口にした。

 意図のある内容だった。セットポジションから計53球。モントーヨ監督とウォーカー投手コーチが見守る中、直球、大小2種類のカット、ツーシーム、カーブ、スプリット。スライダー以外の持ち球全てを披露。クイックも交え、1球ごとに高低を確かめながら投げ込んだ。「今日はまだ6、7割。リリースの感覚を確かめて投げたが、感覚は良かったし、キャッチャーも伸びてくるイメージを持ってくれたみたい。やってきたことは間違いではなかった」

 メジャーへの適応を課題にしたオフ。昨年11月のプレミア12の国際舞台から「僕は並以下の球速。やっぱり動かしてやろう」と決意。カットやツーシームなどの直球系に活路を求め、鳥取のトレーニング施設、ワールドウィングで小山裕史代表と共に動くボールに取り組んできた。

 一方、高めを効果的に使うため、日本時代よりリリースポイントを高くした新フォームに着手。「横振りから縦振り」を意識することで、より縦回転を加えて、ボールに伸びを求めた。

 日本で計8度のブルペン投球練習を行い、磨いてきたものを、この日、首脳陣の前で初披露。「縫い目は確実に日本のボールの方が掛かりやすいけど、動きはこっちの方がいい。なぜなんでしょうね。アメリカの方が(伸びが)強いから、より使えるかなと思う」と手応えを口にした。

 見守ったモントーヨ監督も「5番手の先発枠を競ってもらう。今日は軽めに投げていたが、いい兆候があったし、95マイル(約153キロ)くらい行くだろう。制球が非常に良かった。彼はやるべきことを心得ている」と期待を膨らませる。練習前には地元メディアの囲み取材に応じ、「先発投手は小さい頃からの憧れ。そのためにブルージェイズに来た」と先発へのこだわりを表明。「争いに負けるとは考えていない」と堂々と宣戦布告した。

 次回ブルペンは17日。20日にはシート打撃投手登板も予定されている。確実に段階を踏みながら、オープン戦登板に備える。