皐月賞(4月19日、中山)トライアルの若葉Sは21日に阪神競馬場の芝2000メートルで行われ、武豊が騎乗した1番人気のアドマイヤビルゴが直線で抜け出し、1分58秒6の好時計で新馬に続く連勝。17年のセレクトセールで日本の競走馬セール史上2位の高値、5億8000万円で取り引きされた超良血馬が、2着のキメラヴェリテとともに本番の優先出走権を獲得した。

 3番手で流れに乗って迎えた直線。1000メートル通過59秒9の淀みない流れに乗ったアドマイヤビルゴが鞍上からのゴーサインに反応する。グングン加速して、残り100メートル過ぎに逃げ粘るキメラヴェリテを並ぶ間もなくかわすと、2馬身差で無傷の2連勝のゴールへ余裕十分に飛び込んだ。

 繰り出した上がりは33秒6。直線に坂のない京都で35秒3だった初戦から短期間の急成長を遂げた。検量室に引き揚げてきた武豊の興奮ぶりがその証し。「すごく良くなっていた。返し馬も含めて、初戦と全然違う。全身を使えるようになっていたね。反応も良かった。馬場が硬かったとはいえ、速い時計にも対応して、2戦目でこれだけのパフォーマンス。まだまだ良くなると思うけど、クラシックを狙える馬」と最大級の賛辞を送る。

 1分58秒6の勝ち時計は若葉Sでは11年のダノンミルがマークした1分59秒1を上回るレース最速。5億8000万円の高額で取引された良血の輝きが2戦目で一気に増した。「新馬戦は半信半疑でしたが、今回は調教から動きが良くなっていました。ストライドも大きくなって、どんな競馬をするか、楽しみの方が大きかったです」と友道調教師は夢を膨らませる。

 昨年亡くなった前オーナーの近藤利一氏が生前、「ディープインパクトに乗ったことがあるのはユタカだけだから」と言い残し、約10年ぶりにアドマイヤ×武豊のコンビが復活。この勝利で07年ヴィクトリアマイル(アドマイヤキッス)以来13年ぶりのタッグでの重賞挑戦も見えてきた。「ジョッキーのこともあるし、皐月賞を使うのかも含めて、これから考えます」と友道師。それでも、近藤前オーナーは武豊と大舞台を駆ける愛馬の姿を思い描いているだろう。(玉木 宏征)

 ◆アドマイヤビルゴ 父ディープインパクト、母イルーシヴウェーヴ(父イルーシヴシティ)。栗東・友道康夫厩舎所属の牡3歳。北海道安平町のノーザンファームの生産。通算成績は2戦2勝。馬主は近藤旬子氏。