◆パ・リ−グ ロッテ2x―1オリックス=延長10回=(27日・ZOZOマリン)

 しびれる投手戦に終止符を打ったのは、最後に残った野手のドラ2・佐藤だった。2回以降「0」が並び続けたスコアボードに、値千金の一打で待望の「1」を加え、「素直にすごくうれしいですけど、ちょっと興奮しすぎて分からないです」。人生初のサヨナラ打。チームを7連勝に導き、「どう喜んでいいのかが分からなかった」と言いながら、自然と力強く右手も上がった。

 しびれる場面が訪れたのは同点の延長10回2死一、二塁。代打でコールされたのはこれまで出場2試合、1打数無安打の佐藤だ。凡退しても負けはないが、引き分けが決まる場面。「めちゃくちゃ緊張していた」という新人を和らげてくれたのは、同じ捕手・田村の一言だった。「持っていけ、この野郎!」。先輩からのちょっときつめ!? のゲキに、「決めるというよりは、自分の中で自分の振りをしっかりしよう」と冷静になった。初球のチェンジアップを右中間にはじき返した。

 開幕前の練習試合では3本塁打を放った打撃が持ち味。開幕後は接戦、連勝が続いていたため出場機会がなかったが、プロ2打席目が、初打席で中飛に打ち取られた投手と同じ沢田だったことも運命だったか。代打ながらも「4番・佐藤」の一撃。記念のボールは、「まずはお母さんに届けたい」と恥ずかしそうな若武者の活躍に、井口監督も「本当に頼もしい新人が入ってくれたと思います」と、絶賛だった。

 “日替わりヒーロー”で7連勝。ロッテの同一チーム相手の5連勝は、毎日時代の1956年8月に大映戦でして以来の記録で、毎週6連戦が組まれる今季だからこその“6タテ”も見えてきた。堂々と首位を走る指揮官は、「勝つことによって選手の自信になっていると思いますし、最後まで諦めないで戦うことが今年のチーム目標でもあるので、それを最後までやり通したい」と力強かった。(安藤 宏太)