軽い新幹線に富山の技術 三協立山など、3割軽量化の合金で車両試作

 三協立山(高岡市)などでつくる新構造材料技術研究組合(東京)は、アルミニウム合金より3割軽いマグネシウム合金を使った新幹線車両の一部を試作した。試作品の製造には三協立山の押出成形の技術を生かし、強度を高めたマグネシウム合金を加工する技術を用いた。鉄道は高速化に対応するため車両の軽量化のニーズが高く、富山のものづくり技術が「夢の超特急」の性能向上に役立てられる。 同組合は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受け、2014年度からメーカーと共同でマグネシウム合金を新幹線車両に活用する研究を開始した。合金製法や溶接・加工技術、腐食防止塗料の開発を引き続き進め、研究期間が終了する22年度以降の実用化を目指す。 マグネシウム合金は小型の機械部品などに使われているが、燃えやすい短所があり、新幹線車両などの大型構造物への利用は進んでいない。鉄道車両はトンネルに入った際、空気圧の大きな変動にさらされるため、溶接部などが壊れない強さも求められるという。 研究では、マグネシウム合金にカルシウムを加えて表面に空気を通さない薄膜を作ることで燃えにくくする技術を確立し、「難燃性マグネシウム合金」を開発した。 現在の鉄道車両にはアルミニウム合金が使われている。三協立山は、難燃性マグネシウム合金を同等の強度を持ち、加工しやすくした素材へと改良、加工する研究を長岡技術科学大(新潟県長岡市)と物質・材料研究機構(茨城県つくば市)と進めた。その結果、材料に圧力を加え、金型の穴から押し出して形を変える押出成形の技術を生かし、アルミニウム合金に近い加工速度で成形する技術を確立した。 試作した車両部分は13日、JR東日本子会社の総合車両製作所・横浜事業所(横浜市)で公開された。車両を短く輪切りにしたような形で、幅約3・4メートル、高さ約2・9メートル、前後方向の長さが約1メートルで、重さ239キロ。三協立山は共同開発した技術を使って、複雑な形の側面や屋根部分の部材を製造した。 今後は19年度中に長さ5メートルの車両を試作し、安全性を検証する。同組合は22年度までに実際の新幹線車両(1両の長さ25メートル)を開発できる技術を確立し、民間企業に実用化を提案する方針である。

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