石川県と金沢市が南町の金沢ニューグランドビル1階で整備を進めている観光案内施設の名称が「金沢中央観光案内所」に決まった。観光に関する相談や提案、手配といったサービスを一元的に提供する拠点とし、春の大型連休前の4月下旬にオープンする。案内所では県内の伝統文化、芸能の実演も定期的に行う計画で、観光情報にとどまらない多彩な魅力をまちなかから発信する。 金沢中央観光案内所は国道157号を挟んで尾山神社の反対側に位置し、面積は715平方メートル。夜の観光需要に応えるため、営業時間は午前10時から午後9時までとし、年中無休となる。 窓口では県内宿泊施設の予約や手荷物預かり、宅配便の受け付けが可能なほか、バスの1日乗車券、外国人観光客に需要があるスマートフォンの「SIMカード」などの販売も行う。観光コンシェルジュと呼ばれる窓口スタッフは全員が外国語に対応できる人材とし、国内外から訪問者を受け入れる態勢を整える。 加賀友禅の彩色や輪島塗の沈金(ちんきん)、山中漆器の蒔絵(まきえ)といった体験イベントは、週末を中心に年間120日程度実施する。生け花や箏曲(そうきょく)、横笛などのプログラムも年間50日程度開催し、石川の伝統文化、芸能に関心が高い外国人観光客らのニーズに応える。運営主体は、金沢駅の観光案内所と同じく県観光連盟が担う。 東京五輪を前に、7月には金沢城公園で鼠多門(ねずみたもん)・橋の復元工事が完成し、東京国立近代美術館工芸館も本多の森公園に開館する。県と市は新たな観光案内所について、長町武家屋敷跡から尾山神社を通り、金沢城公園や兼六園などを巡る「加賀百万石回遊ルート」のPR拠点と位置付け、同ルートを生かした観光モデルコースや見どころの提案にも力を入れる方針だ。