富山市五福の「歯科衛生士事務所ピュアとやま」代表の精田紀代美さん(69)は2015年から「おんなきよまろ」を名乗り、派手な衣装と、綾小路きみまろさんのような漫談を通じ、介護施設や学校で感染症予防の口腔(こうくう)ケア技法を伝えている。活動は70歳までと決めていたが、続行することを決意、今秋から改名して演目も見直し、「口の健康」の大切さを教え続ける。 歯科衛生士として多くの人の口腔をチェックしてきた精田さんは、舌を清潔に保つことが歯周病や誤嚥性(ごえんせい)肺炎などの感染症予防になることを痛感。これまで介護施設職員を中心に保育園児や高校生ら約1千人にシリコンのブラシを使った口(こう)腔(くう)ケアを指導している。 漫談では、歯科衛生士として「歯だけをしっかり磨くこと」と長年指導してきた内容を、あえて皮肉を交えながら否定。参加者をモデルに舌のマッサージを行い、モデルの反応を面白おかしく例えて会場を盛り上げる。 精田さんの派手な衣装と軽妙な語り口は評判となり、このケアを取り入れた県内10カ所の介護施設では誤嚥性(ごえんせい)肺炎の入院患者がほとんどいないという。 今後はきよまろが年を重ねた設定で「おんなばぁ〜まろ」を名乗る。今まで着用していた刺しゅう入りの羽織はそのまま、白髪のカツラをかぶり、つえを持つ。漫談は、これまでの舌を中心とした口腔ケアの解説に加え、家族の死をみとる際に自分たちには何ができるかなど終活を意識した内容を考えている。 「おんなばぁ〜まろ健口ライブ」は今秋から始める予定で、精田さんは「これからも漫談を通じ、口腔ケアの指導者を育てていきたい」と話した。