精神科有沢橋病院(富山市婦中町羽根新)を経営する高柳功理事長(82)が、病院を開設した1971(昭和46)年から2019年までの自殺47件の事例をまとめた「人はなぜ死に急ぐか」を出版した。それぞれの患者の状況や背景、社会的状況との関わりを分析し、自殺防止への手掛かりを探っている。 約50年にわたる地域精神科医療の記録をまとめ、亡くなった患者への鎮魂と、臨床医としての反省のために出版を決めた。同じ場所で長期にわたり、通院・外来の全自殺例を調べた研究は全国的に珍しいという。 個々の例から、社会情勢の変化により全国的に自殺者数が増加した時期を照らし合わせて自殺への対策を論じている。高柳理事長は「悩んでいる人やその家族、若い精神科医など、多くの人に読んでもらいたい」と話した。188ページ。1900円(税抜き)。