外国人観光客4年連続最多更新 県内

外国人観光客4年連続最多更新 県内

 県内を訪れる海外からの観光客が増えている。2016年に県内の主要な宿泊施設に泊まった外国人は延べ22万9229人で、4年連続で過去最多を更新。今年の立山黒部アルペンルートへの入り込みや黒部峡谷鉄道トロッコ電車の利用も好調だ。訪日外国人旅行者が年々増加していることに加え、北陸新幹線の開業が後押ししている。さらなる誘客を目指して官民挙げた取り組みが加速しており、12日は東南アジアから招いた有名ブロガーが富山や高岡などの観光スポットを巡った。 

 日本を訪れる外国人の数は右肩上がりだ。東日本大震災が発生した2011年は621万9千人に落ち込んだものの、その後は年々増え、16年の訪日外国人は過去最多の2403万9千人に達した。政府は観光を成長戦略の柱の一つに位置付け、東京五輪・パラリンピックが開催される20年には外国人旅行者を年間4千万人へ引き上げる計画を掲げている。

 県内も同様の傾向で、県観光振興室の調べによると、16年に主要な宿泊施設に泊まった外国人は22万9229人。07年の10万5874人と比べると、10年間で約2・2倍に跳ね上がり、13年からは4年続けて過去最多を更新している。さらに15年3月に開業した北陸新幹線で利便性がアップし、北陸への旅行ニーズが高まった。16年の国内客も含めた宿泊者数は新幹線開業ブームの反動で前年より落ち込んだものの、外国人の宿泊者数は順調に増えた。

 富山を代表する観光地、立山黒部アルペンルートは16年に24万1900人の外国人観光客が訪れ、個人客の占める割合が前年より大幅にアップした。運営する立山黒部貫光(富山市)の担当者は「北陸新幹線によって観光客の移動範囲が広がり、JR各社と連携した外国人向け企画も新たにスタートすることになった」と話す。黒部峡谷鉄道(黒部市)のトロッコ電車も16年の外国人乗降客数は4万3624人で過去最多。両社によると、今年も昨年を上回るペースで外国人が訪れている。

 訪日客の増加を目指し、さまざまな取り組みが進む。県内は台湾からの入り込みが多く、パイプづくりのため立山黒部貫光は今年3月から台北市に社員を駐在させている。

 県は航空会社と連携し、観光に関わる県内事業者と東南アジア各国の旅行会社などとの商談会を新たに開催。欧米やオーストラリアといったマーケットでの認知度アップがさらなる誘客につながるとみており、担当者は「情報発信に努め、受け入れ体制を一層整えていく」としている。

■東南アジア有名ブロガーが「富山の薬」取材 
 東南アジアの有名ブロガーが12日、富山市堤町通りの池田屋安兵衛商店を訪れ、富山の薬文化への理解を深めた。県や国、JR西日本などが連携し、北陸新幹線沿線に外国人観光客を呼び込むプロジェクトの一環で、SNS(会員制交流サイト)などで情報を発信してもらう。

 シンガポールやタイなどから20〜30代の女性5人を招いた。一行は同店内で、かつて使われていた道具で丸薬を作る作業を見学。写真共有アプリ「インスタグラム」で7万6500人のフォロワーがいるマレーシアのチャンウォン・タンさん(25)は「富山でできることや見ることができるものを伝えたい」と話した。

 この日は高岡、射水両市の観光スポットも巡った。15日に帰国する。

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