越前和紙職人と大観の交流紹介 越前市・紙の文化博物館

越前和紙職人と大観の交流紹介 越前市・紙の文化博物館

 近代日本画の巨匠、横山大観と越前和紙の紙すき職人、初代岩野平三郎(1878〜1960年)の交流を紹介する展示「横山大観と越前和紙」が6月13日、福井県越前市新在家町の紙の文化博物館で始まった。2人が意見を交わして作った和紙「岡大紙(おかだいし)」や、大観が平三郎に送った直筆の書簡など計27点が並ぶ。7月16日まで。

 大観の生誕150年、没後60年に合わせ、偉業を支えた初代平三郎との交流を知ってもらおうと企画。同市と県立美術館の所蔵品を展示した。

 岡大紙は、早稲田大図書館の壁画「明暗」を制作する大観と下村観山のために1926年に平三郎がすいた。5メートル四方を超す大きさで、特別に用意した紙すき道具を使って職人たちがすく様子を収めた写真もある。

 書簡は6通あり、大観の要望に応えて平三郎が和紙を開発した経緯を伝えている。1926年12月と日付が書かれた1通は、岡大紙を待ちわびる気持ちがつづられている。大観がナスや鳥を描いた水墨画も4点並ぶ。

 同市の学芸員、佐藤登美子さんは「大観は日本画、初代平三郎は和紙の近代化に大きな功績を残した。職人が一流の画家と対等な立場で意見交換し、良い和紙を作ってきた歴史を知ってほしい」と話していた。卯立の工芸館と共通で大人200円、高校生以下無料。火曜休館。
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