千石船船主の家だった建物を活用したカフェと飲食の店「あなぐち亭」が今月、新潟県佐渡市宿根木にオープンした。観光客の人気を集めながら飲食店が少なかった宿根木に店を開くことで、観光の満足度を高め、地域の活性化にもつなげる狙い。運営するサンフロンティア佐渡(佐渡市千種)は「宿根木観光のキーステーションにしたい」と期待を込める。

 宿根木は、回船業が盛んだった江戸時代の面影が残る。町並みの一角にあるあなぐち亭は、元は千石船船主の佐藤家の邸宅で、店名は屋号の「穴口さん」から取った。建物は2階建てで、最も古い部分は幕末以前の建築という。

 サンフロンティア佐渡の親会社、サンフロンティア不動産(東京)の堀口智顕会長=佐渡市出身=が、佐藤家当主と知人だった縁で昨年建物を購入した。できるだけ元のつくりを残しながら改装し、11日にオープンした。

 古い梁(はり)が印象的な店内はテーブル、座卓の28席。庭に臨む部屋や、ドリンクのみ提供する2階の座敷などがあり、明治時代の海上安全の守護札なども飾られている。佐渡野菜を使った天ざるそば(1200円)をはじめ、地元食材を生かした料理やデザートをそろえた。

 サンフロンティア佐渡の前田秋晴常務は「宿根木は佐渡らしさを味わうことができる土地。新型コロナウイルスで止まっていた観光も動き出しており、ゆったり佐渡を感じる場所として訪れてほしい」と語った。

 営業は午前11時〜午後5時、水曜定休。問い合わせはあなぐち亭、0259(58)7227。

【北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ】