福井県高浜町中津海(なかつみ)の湿地に群生するハンゲショウが、見頃を迎えている。半分が白く色づいた葉が、周囲の木々の濃緑に映えて涼しげ。「コロナ禍で明るい話題が少ない中、少しでも癒やしになれば」と住民有志が周辺の草を刈り、ゆっくり鑑賞できるようになっている。見頃は7月中頃まで。

 ドクダミ科の多年草で、県域準絶滅危惧に指定されている。名前の由来は、夏至から11日目(今年は7月1日)に当たる半夏生の時季に咲くからとも、葉が半分化粧をしたように色づくからともいわれる。高さは約1メートル。頭頂部に小さな花が集まった「花序(かじょ)」が咲き、その近くの葉が白くなる。

 湿地は広さ約10アール。中寄区の住民が8、9年前、生い茂っていたやぶを伐採して群生地を見つけた。地元住民グループ「蝓蜊(ゆり)の里(さと)くらぶ」などが湿地前に広場を整え、5年ほど前には手作りの柵で群生地を囲い、近くにハスも植栽した。

 6月に入ってから次第に色づき始め、"白い世界"が徐々に広がっている。葉っぱの上にはアマガエルの姿がちらほら。色の移り変わりと梅雨のしとしと雨を喜んでいるよう。

 草刈りに携わった男性(68)は「なんとも品があり見栄えのするハンゲショウを、散策の途中にでも見に来てもらいたい」と話していた。
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