越前打刃物の職人を支える鍛冶道具を紹介する展示会が、福井県越前市池ノ上町の「刃物の里」で開かれている。親方と子方の3人が一体となって打つ伝統の「古式鍛錬」で使われた道具など、貴重な15点を展示している。10月31日まで。

 刃物作りの道具に関心を持ってもらおうと、越前打刃物武生保存会と、刃物の里が開館2周年を記念して企画した。

 約700年前から伝わる古式鍛錬に使われた「ふいご」は、炉に風を送るための装置。昭和初期まで盛んに使用されていたという。「向(むこ)う槌(づち)」は熱した刃物をたたく道具で、外れた場所を打つと「チン」という間の抜けた音がすることから「トンチンカン」は熱した刃物をたたく道具で、外れた場所を打つと「チン」という間の抜けた音がすることから「トンチンカン」という言葉の語源となった。刃物をつかむための箸は、作る刃物の種類に合わせて持ちやすくなるよう、職人が自ら微調整して作ったという。砥石(といし)に筋を入れる「たたき」なども並んでいる。

 越前打刃物の伝統工芸士20人の紹介もしている。同保存会会長で伝統工芸士の加茂勝康さん(79)は「良い道具がないと良い刃物はできない。職人を支えてきた道具をぜひ見てほしい」と話していた。
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