国登録有形文化財の旧馬場家住宅(富山市東岩瀬町)は約3年間の修復工事を終え、16日から一般公開。北前船交易の礎を築いた歩みを伝えるとともに、岩瀬地区の新たな魅力となる。15日には無料開放され、地域住民らは廻船業が盛んだった当時の面影を残す主屋や蔵などを見学した。

 岩瀬五大家の筆頭に挙がる馬場家は北前船主・廻船問屋で、江戸時代から「道正(どうしょう)屋」の屋号で栄えた。9代当主の妻、はるが旧制富山高校(現富山大)の設立に援助したことで知られる。

 2014年に11代当主から住宅の寄付を受けた富山市が、内外装修復や耐震工事を進めた。馬場家の歴史を解説するパネルや原敬元首相から届いた書状などの調度品を展示するほか、個展やコンサートなどの文化活動で有料利用できる「使用エリア」を設けた。

 15日は来館者が、豪壮な梁(はり)組が見える33畳の広間や天窓から光が差し込む約30メートルの土間通路、昭和期に増築した新座敷などに見入った。はるの孫の是久さん(84)は「海運業の発展を支えてきた足跡を多くの人に知ってもらえる場所になってほしい」と話した。

 開館は午前9時から午後5時まで。入館料は個人百円、団体90円で、隣接する旧森家との共通券もある。使用エリアは、時間帯などに応じて1650〜3300円で使える。問い合わせは旧馬場家住宅、電話076(456)7815。
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