NTTドコモ、JR東日本などが29日まで実証実験している「バイクシェア水戸」は、電動アシスト付き自転車が30分無料で借りられる。水戸駅を起点に観光客になったつもりで市内を巡ってみた。坂道も楽々駆け上がり、10カ所のポイントに自由に返却でき、高い利便性があった。無料の水戸観光AI運行バスにも乗ってみた。(水戸支社・清水英彦)

▽会員サイト
水戸駅北口で駐輪している自転車を選ぶ。バッテリーがないと不安なためだ。55%と表示された自転車を選択した。会員サイトで自転車を指定すると4桁のパスコードを記したメールを受信する。スタートボタンを押して4桁を入力すると解錠される。

自転車は銀杏坂をすいすいと駆け上る。電動の威力を発揮する。あっという間に水戸城大手門へ到着した。ここでいったん返却することにした。鍵を閉めエンターボタンを押すと返却手続きが終わる。返却完了のメールが送られてくるので安心だ。

弘道館の梅林を散歩してみた。ピークは過ぎ、花びらがたくさん落ちている。遅咲きの梅が何とか持ちこたえている。

再び自転車を借りた。すると観光客がバイクシェアの看板をしげしげと見詰め、「こんな自転車があるんだ」と話していた。

▽徒歩で移動も
建設が進む水戸法務総合庁舎の看板を見てみた。木材を活用し、歴史的景観に配慮したデザインに仕上がるようだ。水戸地裁前を通過すると昼食帰りのサラリーマンが多い。南町2丁目で返却して食事を取ることにした。

3度目の自転車を借り、一気に県立歴史館を目指すことにした。普段は車で行き来するため意識しないが、南町から大工町周辺までは緩やかな坂道になっている。電動アシストは3段階の目盛りがある。最大値を選択して走っていく。

約20分で歴史館に到着した。22日まで開かれていた特別展「佐竹氏-800年の歴史と文化-」を見学する。「金山経営や製塩事業が力の源泉だった」と解説にあり、常陸54万石の栄華を実感した。

歴史館から偕楽園までは徒歩で移動した。入場券売り場に列ができていたが、隣に自動券売機を発見し300円を支払った。園内に入ると弘道館よりも梅が咲いていた。新型コロナウイルス感染症の影響で全イベントが中止となったが、マスク姿の個人客が園内を散策していた。

▽AIバス
次の目的地は県近代美術館と決め、偕楽園表門から4度目の自転車を借りた。千波湖南岸の道路を軽快に進む。芝生広場ではバドミントンやフライングディスクを楽しむ親子連れがいた。約20分で到着した。

4月12日まで開催の展覧会「名画を読み解く」を鑑賞した。モネ、ルノワール、シャガールなど有名作家の作品が並ぶ。常設展も見て十分に満喫した。

疲労感が出てきたので、駅方面には水戸観光AI運行バスを活用した。ウェブサイトで電話番号により本人確認を済ませ、配車を予約する。「今から16分後に到着」とスマホに表示された。市内16カ所に乗降ポイントがあり、AIが最適なルートを選択する。取材用の車を止めたコインパーキングに近い水戸市役所で降り、小さな旅を終えた。

4回借りた自転車はいずれも30分以内の使用で無料だった。近距離を少しずつ進んだためだ。10カ所どこにでも返却できる利点があった。AIバスも含め利便性の高い交通手段と感じた。

★バイクシェア水戸
利用にはまず、スマートフォンを使いウェブサイトで会員登録する。メールアドレス、クレジットカード番号などを入力して約5分で終了する。30分以降は30分に付き100円。1日当たり最大1500円。