上司らの印鑑を無断で使ったなどとして、三重県教委は24日、埋蔵文化財センターの男性文化財技師(30)を停職1月の懲戒処分とした。また、管理監督責任として、同センターの男性所長を厳重注意とした。

 県教委によると、男性技師は平成30年12月から今年1月にかけ、上司ら5人の印鑑を机の引き出しから無断で取り出したほか、8人分の印鑑を量販店で購入し、作成した文書の決裁欄に押印した。

 今年1月、センターの職員が決裁欄の印影が自らのものと異なることに気付いて発覚。発掘調査を委託する業者との打ち合わせ記録や業務計画書など、4件の文書を不正に作成したことが判明した。

 男性技師は県の聞き取りに対し、無断で印鑑を使った理由を「業務の遅れを取り繕おうとした」などと説明。「職場だけでなく、県民からも信用を傷つけてしまい、申し訳ない」と話しているという。

 廣田恵子教育長は24日の定例記者会見で「誰かの印鑑を使うようなことは考えられない。基本中の基本ができず、非常に情けない。再びコンプライアンス(法令順守)を徹底しなければならない」と述べた。

 また、当初は検討していた男性技師に対する公文書偽造容疑などでの刑事告訴を見送ったことを明らかにした。理由について「事業に影響や損害を与えていないことなどを総合的に判断した」と述べた。