テクノロジーの進化によって、経営の意思決定に客観性の高いデータを生かす動きが加速しているが、データの重要性が増す一方で、得られるデータの妥当性(質)には大きなギャップがあるようだ。

 例えば、PwCが発表した「第22回世界CEO意識調査/2019年」(pdfファイル)では、顧客の志向やニーズに関するデータを「非常に重要である/重要である」と回答した企業が94%に上るのに対し、得られるデータが「十分に適切である」と回答したのは15%と非常に低い。このギャップは10年前に行われた09年の調査とほぼ同じ数字である。

 データの妥当性に関する問題は、経済活動が地域や業種をまたいで影響を及ぼす複雑な経営環境にも起因している。こうした人の手では解決が難しい課題に対し、AIを活用して企業の意思決定を支援するクラウドサービスの1つがxenodata lab.の「xenoBrain」だ。

 xenoBrainは、経済ニュースや企業の決算情報を解析することで、企業の業績への影響を予測するSaaS型AIサービス。上場企業の決算短信や有価証券報告書、帝国データバンクが持つ40万社以上の信用調査データなどを組み合わせ、経済に関する出来事が企業にどんな影響を及ぼし、業績や業界需要、素材価格がどう変化するかを予測できるという。

 同社は12月5日、このxenoBrainを刷新し、2020年1月以降順次新機能を提供していくと発表した。今回のアップデートでは、新たに米国大手リサーチファームと提携することで、「企業業績」「業界需要」「素材価格」のスコア化を実現。将来予測の時間軸で「いつごろ発生するのか」を短期/中期/長期の3段階で、「どの予測(シナリオ)が最も高い確度で発生するのか」をLow/Mid/Highの3段階で明示する。また、特定企業を取り巻く環境が良い傾向にあるのか、悪い傾向にあるのかを定量的に評価することもできるという。

 1月以降の更新スケジュールとしては、「個別のニュースが企業に与える影響をスコア化」を1月に、「素材価格や業界需要など経済トピックの将来予測をスコア化」を2月に、「企業業績の将来予測をスコア化」を3月にそれぞれ実装する予定としている。