新型コロナウイルスはスーパーマーケットにどのような影響を与えているのか。

 一般社団法人全国スーパーマーケット協会は3月24日、「新型コロナウイルスの影響に関する実態調査」の結果を発表した。同調査から、マスクの販売に関するお客の“迷惑行動”が現場を疲弊させている実態が明らかになった。

●休校措置で従業員確保が難しい

 休校措置が従業員確保に与える影響を聞いたところ、「影響は出ていない」が57%と最も多く、「やや影響が出ている」(41%)、「大きな影響が出ている」(2%)と続いた。スーパーには子育てをしながら働く従業員も多いので、休校の影響は少なくないようだ。

 また、人員確保への対応策に関しては、「高校生のアルバイトの出勤を停止しているため、夕刻以降のレジ人員が不足気味で、他のパートさんの負担増になっている」「パートさんは休みにして、社員のみで営業している」「出勤できる従業員に早出、残業をお願いしている」「本部からの人員応援」といった回答があった。

●「マスク対応」で従業員が疲弊

 人手不足に苦しむ企業が少なくない中、マスクの販売や顧客対応がさらに従業員を苦しめている実態も明らかになった。

 新型コロナの営業活動に与える影響について尋ねたところ、「SNSのデマ拡散による一部商品の過剰購買行動が発生し、従業員の対応が増えた」「毎日、マスクを求めて閉店前に行列ができているので、開店時の多忙な時間帯に、誘導係に2〜3人が必要になった」「マスク、紙類に対する品薄から、苦情が増加している」「(マスクや除菌関係の商品を求めて)開店前に並ぶお客さまへの対応や、商品問合せの電話対応」といった回答があった。

 同調査では、UAゼンセンの従業員調査に寄せられた自由記述も紹介している。従業員からは「マスク等の品切れでお客さまからのクレームが多く、精神的にも疲労感がある」「納品口で、トラックがマスクやティッシュをいつ配送するかをチェックしていて、それっぽい車両を見つけると『すぐ出せ!』と電話してくるお客さまがいて嫌になる。小売業で働く者が、まだまだ人間扱いされていないと悲しくなる場面が多い」といった声が寄せられた。

●影響が長期化するとマスク不足が心配

 新型コロナの影響が長期化することで、業務で使用するマスクの不足を心配する声も寄せられている。

 影響が長期化した場合の懸念事項を尋ねたところ、「作業場内でのマスクやアルコール消毒液(衛生用品)が不足している」「生鮮、総菜担当へのマスクが準備できない(4月中は大丈夫、5月のGW過ぎになくなる)」「設置している消毒液やトイレットペーパーの盗難」といった回答があった。

 「行政機関への要望」については、「マスク・アルコール等、より安全に営業に臨むための衛生関連備品を確保してほしい」「マスクの確保が難しくなっており、従業員の感染リスクが高まっている」「業務用のマスクが調達できない。食の安全を守り、食品流通を維持するためには、業務用のマスクが必要だ」といった回答があった。

 同調査の調査期間は3月11〜19日。調査対象は全国のスーパー966社で、222社がFAXやWebで回答した。