新型コロナウイルスの感染拡大を受けた国の緊急事態宣言、そして東京都などの外出自粛要請が続く。実際、自粛要請を受けて繁華街の人通りはどれ程減ったのか。AI(人工知能)関連ベンチャーのIntelligence Design(東京・渋谷)が、原宿・明治神宮前エリアの外出自粛下における人の通行量を独自技術で定点観測・分析したところ、意外な結果が浮かび上がってきた。

●自粛受け人出は2月の「10%台」まで減

 分析にはIntelligence Designの通行量調査サービス「IDEA counter」を使用。東京の原宿/明治神宮前エリアにある、明治通り沿いのあるビルに設置したカメラの撮影データを元に、AIの画像認識技術を用いることで通行者数をカウントした。ちなみに、通行人の顔画像などは匿名化することで保存しない仕組み。

 まず、外出自粛要請が出はじめた3月後半以降における週末の1日当たりの通行者数を算出した。まだ東京都から要請が出ていなかった3月20~22日は、天気が良かったこともあり1万2000〜1万3000人台で推移。それでも、2月の週末の平均通行者数(1日当たり約2万2000人)と比較すると、50〜60%まで落ち込んだ。

 その後、正式に都から自粛要請が出たことで、週末の原宿の人出はガクッと落ち込む結果に。3月28・29日は、2月の週末平均を100として比較すると、それぞれ18%と6%になった。29日については降雪の影響も強かったとみられる。

 引き続き自粛要請が出た4月4・5日も、それぞれ17%・12%(同様に2月平均数と比較)と、やはり2月より大幅に人出が減少した。

●「若者の街」で進む自粛、しかし高齢者は……

 ちなみにIntelligence Designの担当者によると、原宿の同じ場所で観測した「外出自粛要請後」の平日1日当たりの通行者数も、2月の平日平均と比べほぼ半減する結果となった。「要請後は、平日でも徐々に自粛ムードが広がっているようだ」(同社の担当者)。

 新型コロナウイルスを巡っては国や自治体が、活動の活発な若年層に対する外出自粛を特に強く呼び掛けている。今回の調査では、少なくとも東京有数の若者向け繁華街・原宿で一定の効果が出ていると言えそうな結果となった。ただ、今後は「自粛疲れ」ムードが出てくる恐れや、若年層と違った行動パターンを取る高齢者に対してどう外出自粛を徹底してもらえるかも問われそうだ。