アイリスオーヤマは2021年度の新卒採用枠を当初の計画から240人増やし、過去最多の640人に拡大すると発表した。これに合わせて21年度入社から新卒の通年採用も導入する。通年採用導入の狙いについて同社は「海外の大学で学び卒業時期が異なる留学生やスポーツなどの課外活動で十分に就職活動ができない学生に柔軟に対応することで、多様な人材の確保を目指す」ためだとコメントしている。

 7月にはANAホールディングスや日本航空(JAL)が21年度入社の新卒採用を見送る方針を発表するなど新卒採用の調整に踏み切る企業が多い。

●「AIサーマルカメラ」やネット通販が好調

 大きく採用数を増やした背景には新型コロナの影響によって複数の事業分野が成長しており、さらに人的資源を投資する狙いがある。国内では宮城県の角田工場などでマスクの生産設備を新たに導入し稼働を始めている。また、非接触で発熱者を検出する「AIサーマルカメラ」を中心とする法人向けのAIカメラソリューション事業も拡大中だ。

 加えて、コロナ禍で大きく実績をあげたのが、ネット通販サイト「アイリスプラザ」を中心としたネット通販事業だ。全国9工場での物流量も増大していて、対応を急いでいる。同社のグループ28社の今年度の売上高見通しも、当初の6000億円(前年比120%)から1000億円増の7000億円(前年比140%)に上方修正した。今秋には飲料水事業にも新規参入を予定しているという。(今野大一)