NTT西日本は、精密加工のひびき精機(山口県下関市)と共同で、次世代IoT技術を活用して高効率生産を実現する「スマートファクトリー」を目指した実証実験を行っている。

 NTT西日本は4月、ひびき精機とローカル5G活用のトライアル契約を締結し、8月末には工場にローカル5G環境を構築した。新たに11月19日からは、ローカル5Gを活用したリモート作業支援として、スマートグラスを使用したリモートでの技術指導や、工作機械の状態確認などを行う共同での実証実験を開始した。

 これまでひびき精機では、工場に設置した工作機械の状態確認や若手社員の指導のために熟練工が現場へ出向く必要があり、移動に費やす時間が作業効率を下げているという課題が顕在化していたという。また新型コロナウイルス対策として、現地に行くことなく作業できる環境を整備する課題も発生していた。

 これらの解決に向け、実証実験ではローカル5Gの「大容量通信」特性を活用。若手社員などがスマートグラスを装着し、熟練工がリモートで作業の指示や支援を行う。また、4K高精細カメラを使って工作機械の稼働状況や進捗状況を遠隔地で監視。作業全体の効率化や、技術継承を実現できるか検証するという。

 実証実験は21年3月末まで実施する。NTT西日本では今後、高精細映像を活用した「AIによる画像分析」や、ローカル5Gに実装される「低遅延通信」を活用した遠隔操作などの検証も行う方針だという。