3月の就職活動本番を2カ月後に控えた1月1日時点で、2022年卒学生の準備状況はどこまで進んでいるだろうか。大手就職情報会社のディスコ(東京都文京区)が調査したところ、志望業界が「明確に決まっている」と回答した学生は全体の32.0%だった。

 「明確に決まっている」と答えた学生は前年同期(29.5%)をやや上回り、志望業界決定のタイミングが早まっているという。特に理系男子では45.8%が「明確に決まっている」と回答し、半数近くを占めた。

 40業界から5つまで選択する形式で志望業界を尋ねたところ、最も多いのは「情報・インターネットサービス」(18.8%)となった、次いで「情報処理・ソフトウェア」(16.4%)が続き、20年に引き続きIT業界に人気が集まっている。

 志望業界は属性によって異なり、文系男子では「銀行」(28.2%)、文系女子は「マスコミ」(20.5%)が首位となった。また理系は製造業が上位に多く、理系男子は「電子・電機」(25.4%)、理系女子は「医薬品・化粧品」(30.7%)が最も多くなった。

●コロナ禍で売り手市場に陰り 現実的な選択へと舵を切った?

 就職先企業を選ぶ際に重視する点は何だろうか。30項目から5つまで選んでもらったところ、最も多いのは「将来性がある」で49.7%。前年調査(49.0%)に引き続き今回も約半数が選択した。2位は「給与・待遇が良い」(41.2%)だったが、前年調査(43.6%)よりポイントは減少した。

 他にポイントが減ったものとしては「休日・休暇が多い」(5.3ポイント減)、「業績・財務状況が良い」(4.6ポイント減)、「大企業である」(3.5ポイント減)などが挙げられる。コロナ禍で学生優位の売り手市場に陰りが見える中、より現実的な選択へと舵を切ったようにも見える。

 一方、ポイントが上昇した項目は「社会貢献度が高い」(23.0%→28.4%)、「仕事内容が魅力的」(16.2%→20.2%)など。SDGs(持続可能な開発目標)の浸透によって、若い世代の社会的課題への関心が高まっている。同社は「仕事を通じた社会貢献を意識する層が増えてきている可能性がある」と分析する。

●「大学生活を満足に送れていない」が7割超 就活にも影響

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、大学生活を満足に送れていないと感じることがあるかを尋ねた。「とても感じる」が最も多く38.1%。次いで「やや感じる」(36.5%)となり、2つを合わせると7割超が「大学生活を満足に送れていない」と感じているようだ。

 具体的には「実験の大半がオンラインによる実施となり、深く理解ができていないため」(理系男子)、「自己PRにするつもりだったゼミ活動を十分にできていない」(文系女子)、「サークル・研究室等でイベントが盛りだくさんの予定だったが、コロナで中止になってしまった」(理系女子)、「予定していた留学がなくなって、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)が作れなくなった」(文系男子)といった声があがった。

 新型コロナウイルの影響で、就職活動での自己PRや「学生時代力を入れたこと」の内容に困りそうだと感じる学生も一定数見られた。

 調査は、22年3月に卒業予定の大学3年生、大学院修士課程1年生を対象にインターネットで実施。回答者数は1164人で1月1〜6日に行った。