J.D.パワーは、9月30日に「2020年法人向け携帯電話サービス顧客満足度調査」の結果を発表した。

 調査対象は、従業員数100名以上の大企業・中堅企業市場が2068社〜2634件、従業員数50名以上100名未満の中小企業市場が1161社〜1408件。総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1000ポイント満点で総合満足度スコアを算出している。ファクターは総合満足度に対する影響度が大きい順に「コスト」「営業対応」「携帯電話端末・サービス」「トラブル対応」となっている。

 大企業・中堅企業市場部門、中小企業市場部門それぞれ1位はKDDIで、特に「コスト」ファクターで最高評価となった。2位はNTTドコモ、3位はソフトバンクとなり、大企業・中堅企業市場部門ではKDDIが5年連続で1位となっている。

 新型コロナウイルスが契約状況に与えた影響については「データ通信量増加による追加料金の発生やデータプラン見直し」が6%、「音声通話料の増加や音声プラン見直し」は1%、「携帯電話端末の追加購入」は9%、「携帯電話以外のモバイル通信機器の新規・追加購入」は8%、「特になかった」が81%となり、全体で大きな追加支出は見られなかった。一方、従業員数1000人以上の大企業では全体と比較して発生割合が多く、テレワーク導入の影響が考えられる。

 テレワークの導入状況や利用通信環境については「新型コロナウイルス対策をきっかけにテレワークを一時的に導入した」という回答が35%、「恒久的に導入した」が5%、「以前から導入している」が3%で、全体の4割強がテレワークを導入している。従業員数1000人以上の大企業は7割となり、現状テレワークは大企業を中心に実施されていることがうかがえた。

 テレワーク中の通信環境は社員が個人で契約している回線(自宅のインターネットなど)が8割弱を占め、「モバイルWi-Fiルーター」や「LTE内蔵PC/タブレット」などの通信機器を支給しているケースも一定数あった。モバイル通信機器を使用しているケースは大企業で多いがテレワークの懸念として「通信料金の上昇」を挙げる傾向も高く、通信コストの負担増という課題が見えている。