スウェーデンの音楽ストリーミングサービスSpotifyは4月29日(現地時間)、2020年第1四半期(1〜3月)の決算を発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で家に留まる人が増えたことを反映してか、有料ユーザー数が増加し、増収、黒字転換だった。

 MAU(月間アクティブユーザー数)は前年同期比31%増の2億8600万人、有料ユーザーは31%増の1億3000万人、広告サポート付きMAUは33%増の1億6300万人だった。

 売上高は22%増の18億4800万ユーロ(約2143億円)、純利益は100万ユーロ(1株当たり純損失は0.20ユーロ)だった。前年同期は1億4200万ユーロの赤字だった。売上高はアナリスト予測(18億6000万ユーロ)を下回ったが、1株当たり純損失は0.49ユーロという予測よりは良かった。

 Spotifyは発表文で「COVID-19による世界的な不確実性にもかかわらず、当社の事業はすべての予測を満たしたか、超えた。(中略)ただし、第2四半期以降は広告の減速と為替レートの大幅な変化によって収益減が予想される」と語った。

 新型コロナウイルスの影響については、例えばロックダウンが行われた地域で新規MAUと休眠していたユーザーの再アクティブ化が大幅に成長したと説明。また、在宅勤務が増え、通勤がなくなったことから人々のリスニングパターンが変わり、「毎日が週末のようになった」という。特にポッドキャスト(Podcast)は通勤時に聴くユーザーが多いため、「影響が顕著に見られた」という。一方で、料理、家でのんびり、などのプレイリストのストリーミング時間が過去数週間で2桁増加した。

 Spotifyはこの7週間、全従業員が在宅勤務しているが、全体の生産性が低下することはなかったという(スウェーデンは国としてはロックダウンを実施していない)。新規採用も予定通り行った。ただし、今後の年内の採用は遅らせる計画としている。

 第2四半期の予測は、MAUは2億8900万人〜2億9900万人、有料会員数は1億3300万人〜1億3800万人、売上高は17億5000万ユーロ〜19億5000万ユーロとしている。