さぁー、いよいよ「コミックマーケット98」(以下C98)が始まるね! 2020年は東京オリンピックの影響で、8月ではなく5月の大型連休中に開催だ。開催期間は5月2〜5月6日。

 ん、何? C98は中止になったでしょ、ですって?

 そう、東京ビッグサイトで開催するC98は新型コロナウイルスの影響で中止になった。しかし、今コミックマーケット準備会をはじめとする多くのサークルと一般参加者は、ネット上で行われる「エアコミケ」で盛り上がっている。

●ネットで楽しむ「エアコミケ」始まる

 エアコミケは、本来開催されるはずだったC98をオンライン上で楽しもうという企画。コミケの運営をしているコミックマーケット準備会も、Twitterにエアコミケ公式アカウントでハッシュタグ「#エアコミケ」を投稿し、一緒に楽しもうと呼び掛けている。

 この呼びかけに応えて、サークル参加者は新刊や既刊再販の頒布告知(#エアコミケ #サークル #頒布販売 )を、コスプレ参加者は動画配信告知(#エアコミケ #コスプレ )などを投稿。一般参加者の「C98でこれ買う宣言」「会場に行ってみたつもり画像」などの投稿(#エアコミケ #一般参加者 )も、大喜利的な盛り上がりを見せている。

 コミケにまつわるさまざまな事柄が描かれた「まんがレポート」については、エアコミケ公式がハッシュタグ「#エアコミケ #まんレポ 」を用意しており、既に作品の投稿が始まっている。また、エアコミケ公式では、同人誌の印刷を手掛けている印刷会社の情報発信のために「#エアコミケ #印刷会社」のハッシュタグも用意した。

 エアコミケの公式サイトでは、エアコミケを盛り上げるための企画を案内。これまで見てきたハッシュタグも公式発の企画で、サイト内では「皆さんもそれぞれのコミックマーケットをそれぞれのタイミングでつぶやしてください」とし、他のハッシュタグも紹介している。

 また、ドワンゴの動画サービス「ニコニコ生放送」(エアコミケ niconico会場)では、5月2〜5日にかけて、「冊子版コミケカタログの開催当日分ページを人力でめくり続ける」というライブ配信を実施する。約1300ページの分厚いカタログを一枚一枚めくっていくという偉業をライブで見続ける、ある意味非常に興味深い配信になりそうだ。なお、「成人向けと判断されるようなサークルカットについては、すりガラスでぼんやり隠します」という。

 同人誌の委託販売を実施するショップでは、購入者を対象とした「コミックマーケット98リストバンド型参加証プレゼントキャンペーン」を実施している。このキャンペーンに参加している同人誌印刷所で制作した同人誌を購入すると、同参加証が同封されてくるというものだ。

●Webカタログで発見した銘品をチラ見して即購入

 以上のように、お祭りとしてのコミケは主にSNSと動画配信サービスの世界で盛り上がりを見せている。ならば、即売会、表現の場、知識の交流の場としてのコミケはどうか。

 コミックマーケット準備会は、以前からある「Webカタログ」を活用しようと考えている。Webカタログでは、フロアマップとして使える「会場MAP」を用意しており、会場のフロアごと(西1-2ホール、西3-4ホール、南1-2ホール、南3-4ホール)に配置したサークル卓を表示できる。会場MAPのトップページにある開催日タグを選んでホールにマウスカーソルを合わせると、その開催日のそのホールに参加しているジャンルがポップアップする。ここで目的のジャンルをクリックすると、そのジャンルが配置された会場MAPを表示できる。

 会場MAP左上の「+」アイコンをクリックすると拡大表示になって、カタログに登録されているサークルカットを確認できる。あとは、サークルカットを眺めながら会場を歩き回ればいい。

 気になるブースのサークルカットをクリックすれば、そのサークルの概要がポップアップする。さらにポップアップしたフォームの「サークルの詳細へ」をクリックすると、サークルの頒布品や告知を紹介するページにアクセスできる。その際、Webブラウザの設定によっては「戻る」ボタンを押したときに表示エリアが変わってしまうことがあるので、新しいタブか新しいウインドウを開いて各ページへ遷移するといいだろう。

 サークル詳細ページを開くと、そのサークルが扱う頒布品の情報リストやSNS、ツイート内容を確認できる。頒布予定のリストにはタイトルと判型、ページ数、頒布価格を記載している他、表紙画像の下に「見本誌」というアイコンがあれば、サークルが登録した一部ページをクリックして「チラ見」できる。

 サークルが通販サイトなどに頒布品を登録している場合、「通販・電子書籍取扱サイト」の欄にそのサークルが登録している通販サイト(Webカタログ運営元のサークル・ドット・エムエス対応のサイトのみ)のアイコンが表示される。これをクリックすると、登録しているサークルの通販ページにアクセスして頒布品を購入できる。

●どんなときでも創意工夫でコミケは続く

 以上のように、Webカタログの会場MAPを利用すれば、「有明の会場でブースの島を巡りながら気になった頒布品を立ち読みして気に入ったら購入する」という流れを、ネット上でも再現できる。特に通販サイトの「BOOTH」は登録が簡単で、自分でショップを開設できることから、サークル参加者にとっては委託販売と比べてハードルが低い。

 「知識の交流の場としてのコミケ」を再現する機能は、現時点ではWebカタログにないが、サークル側の工夫で何とでもなるだろう。例えば、サークル情報の「補足説明/サークルアピール」の欄に、チャットアプリのIDやWeb会議アプリで設定したミーティングIDなどを記載することで、双方向の意見交換が可能になる(公式ではビデオ会議のバーチャル背景に使えそうな画像も用意)。ただし、不特定多数に自身のアカウントやミーティングIDを公開することのリスクを考えると、エアコミケ専用のアカウントを用意したほうがいいだろう。

 新型コロナウイルスがいつ終息し、コミケのような大規模イベントが安心して実施できる環境になるかはまだ分からない。また、コミケが以前のような形態で再開できるかも分からない。しかし、参加者がエアコミケで示した創意工夫と盛り上がりはコミケが生き続ける証となるはずだ。

 みなさん、思いっきり盛り上がりましょー!