米Facebookは5月6日(現地時間)、プラットフォーム上で許可すべきものと削除すべきものを判断する権限を持つ外部組織「Oversight Board(日本では「監督委員会」)」のメンバーを発表した。

 この組織は、2016年の米大統領選結果にFacebook上の虚偽情報が影響したという批判を受け、マーク・ザッカーバーグCEOが2018年にその構想を発表したもの。

 監督委員会は、FacebookとInstagramからコンテンツを削除するかどうかについて、最終的かつ拘束力のある決定を行うという。コンテンツがプラットフォームのポリシーと価値感に沿っているかを判断すると同時に、国際人権規範の枠内で表現の自由を守ることにコミットする。Facebookは、委員会の決定に従う必要がある。

 委員会は完全に独立した1億3000万ドルの信託基金を設立することで財政的独立性を確保し、Facebookからの影響や干渉を受けないよう設計されているという。ただし、実際にコンテンツを削除する権利は持たない。

 ユーザーからの膨大な量の申し立てすべてについて委員会が決定を下すのは無理だが、多くのユーザーに影響を与える可能性のあるケースを優先的に審議していく。委員会の決定は関係者のプライバシーを保護しつつWebサイトで公開し、年次報告書も発行する。

 今回発表されたのは、4人の共同議長と16人のメンバー。最終的には40人構成になる見込みだ。全員が2カ国語以上を話し、多様な文化的、政治的、宗教的背景と視点を持っている。ノーベル平和賞受賞者のタワックル・カルマン氏、元英Guardian編集長でピューリッツァー賞受賞経験のあるオックスフォード大学レディー・マーガレット・ホール学長のアラン・ラスブリッジャー氏などが名を連ねる(今のところ日本人のメンバーはいない)。メンバーのプロフィールは公式サイトで確認できる。

 ラズブリッジャー氏はMediumのメディアOneZeroで、委員会が「うまくいくかどうか、見てみよう。やってみない理由はないと思う。表現の自由とよりよく組織化された公共の広場の必要性のバランスは、私が想像できる最重要な緊急課題の1つだ」と語った。