米オンライン靴小売業者Zapposの前CEOで、「幸福を届ける」企業文化創造で知られるトニー・シェイ氏が11月27日(現地時間)、コネティカット州ニューロンドンの病院で亡くなった。46歳だった。

 同氏の弁護士、プオイ・プレムズリラット氏がメディアに説明したところによると、感謝祭で訪ねた親戚宅の火災で負傷し、治療中だった。

 同氏が8月までCEOを務めていたZapposは27日、「われわれがすばらしい元リーダーを失っただけでなく、多くの人々がメンターを失った」という現CEO、ケダール・デシュパンデ氏のメッセージを公開した。

 イリノイ州で台湾人の家庭で生まれたシェイ氏は、ハーバード大学でコンピュータサイエンスの学位を取得後、1996年にバナー広告会社LinkExchangeを立ち上げ、これを米Microsoftに売却してZapposなどを支援するベンチャーキャピタリストになった。その後、投資先のZapposのCEOに就任し、2009年に米Amazonに買収された時点で同社を12億ドル企業に育て上げた。

 2010年の同氏の著書「Delivering Happiness(日本では「顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説」として同年ダイアモンド社が出版)は世界的ベストセラーとなった。

 同氏は2012年、都市活性化を支援するDowntown Projectを立ち上げ、2013年にZappos本社を移転させたネバダ州ラスベガスのダウンタウンの再開発などに取り組んでいた。

 米Amazonのジェフ・ベゾス氏は自身のInstagramで、「君の死はあまりにも早い。君の好奇心、ビジョン、そして顧客に対する執拗なまでのフォーカスは、われわれの中に消えない痕跡を残す。トニー、あなたはとても多くの人に惜しまれている。安らかに眠ってほしい」と投稿した。