新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止のための外出自粛要請が解除され、「Go To トラベル」キャンペーンが開始される一方、IT系企業を中心に、無期限でテレワークを行っているところも数多い。

 在宅勤務であっても、仕事は早くても18時くらいにならないと終わらない。一方で子供は補習や講習などが行われつつも、夏休みで家にいる。例年のように帰省したり、外に出歩いたりするのもままならず、仕事の合間を見てトイレ休憩ついでにおやつを出すことくらいはできても、子供の面倒を見続けるのはなかなかしんどい。

 このような場合、昔なら宿題を終えて(終わらなくても)TVを見て過ごしたものだが、昨今であればNintendo Switchやスマートフォンでゲームをしたり、YouTubeなどの動画を見たりする子供が多いという。とはいえ、肝心のPCは仕事に使っていて渡せない。

 そんなときに役立つのがタブレット端末だろう。6月に登場したNECパーソナルコンピュータの10.3型タブレット「TE510/KAS」は既に3万円を切っている(税込み、以下同様)し、無印のiPadが3万8280円から買えるようになった。iPadであれAndroidであれ、ペアレンタルコントロールを使えるため、子供に渡しておいても問題ないに違いない。

 しかし、最も気軽かつお手軽な子供向けタブレット端末を探しているのであれば、1万4980円の「Fire HD 8 キッズモデル」(以下、キッズモデル)以上にお勧めしやすいアイテムはそうそうないだろう。

 さらに今なら、お盆セールで5000円オフの9980円となるだけでなく、ディズニータッチペン(ピンク/ホワイト)を同時購入すると、ペン代金が無料(1280円)となる大盤振る舞いも行われている(8月16日23時59分まで)。

 ちなみに、64GB版のFire HD 8またはメモリを3GBに増やしたFire HD 8 Plus(32GB版)でも1万1980円で済む。

→・フルモデルチェンジしたAmazonの格安タブレット「Fire HD 8 Plus」は買いか?

→・大人がAmazonのFire HDやKindle「キッズモデル」を買う理由

●プラス5000円でカバーもコンテンツも保証もついてくる

 キッズモデルは、Fire HD 8に2980円相当のキッズカバーを装着した状態で販売されている。また、Amazonプライム会員では年額5760円(月額480円)、非会員では1万1760円(月額980円)の会費がかかる子供向け定額サービス「Amazon FreeTime Unlimited」の1年間利用料も含んでいる。

 Amazon FreeTime Unlimitedとは、児童書や絵本、学習マンガ、アプリやゲーム、ビデオ、知育コンテンツといった子供向けコンテンツのサブスクリプションサービスだ。キッズモデル購入者でなくても、30日間は無料で体験できる。これにより、子供向けアカウントであるFreeTimeプロフィールを、親アカウント1つにつき4つまで設定可能だ。子供の年齢に応じたコンテンツだけを、各人のホーム画面に表示できることになる。

 さて、通常のFire HD 8(32GB版)は9980円と、わずか5000円の差額でこれだけのものがついてくるのだから、キッズモデルはお得としか言いようがない。しかも、通常のFire HD 8には90日間しかない限定保証が2年間もある。

 例えば、子供が3歳から5歳になるまでの2年の間に、牛乳をこぼした、オレンジジュースをこぼした、ディスプレイ側から床に落としたら運悪く片付けていないブロック玩具の角に当たってしまった、などの理由でキッズモデルを破損/故障してしまったとしても、修理または端末交換に応じてもらえる。これは、価格以上の安心感を抱ける理由になるのではなかろうか。他メーカーのタブレットでは、こうはいかないだろう。

 早速、中身を見ていこう。

●外観とインタフェースをチェック

 2019年の12月にやってきた「Fire HD 10 キッズモデル」に続き、筆者のところにFire HD 8 キッズモデルが届いた。当然ながら新品である。外箱には、楽しげな子供向けコンテンツをディスプレイに表示した本体の画像が印刷されている。カバーの色が「パープル」なので、できれば外箱に印刷している本体画像のカバーの色もパーブルであってほしかったが、店頭でジャケ買いをするわけではないので、視認性が悪くても問題ないのだろう。

 本体以外に、電源アダプターとUSB Type-Cケーブル、スタートガイドがパッケージに含まれる。

 適度な弾力があり、落下から本体を確実に守ってくれそうなキッズ向け保護カバーはスタンドの役割も果たす。

 電源ボタンや音量アップ/ダウンボタン、マイクやヘッドフォン端子などは全て(フロントカメラを下にした状態で)本体左側に集約されている。ちなみに、充電端子はUSB Type-Cとなった。

 一方で、分厚い保護カバーの奥に各種ボタンがある関係で、大人の指ではアクセスしづらいと感じた。指の細い女性や、小さい子供であれば問題はなさそうだ。なお、microSDカードスロット(最大1TBまで対応)は側面にあり、カバーを外すことでアクセスできる。

●少しの工夫で子供用アカウントでもYouTubeを視聴可能に

 冒頭でも述べたが、YouTubeを視聴する子供は多い。YouTuberがなりたい職業のトップ3に入るという調査結果もあるくらいだ。

 だが、AmazonのFireシリーズでは、「YouTubeが見られない」問題が長いこと存在していた。ブラウザ経由で見られるようになった今でも、子供用アカウントではFire専用のSilkブラウザを使えず標準状態では自由に見ることができない。

 そこで、Amazon FreeTimeアプリから子供用アカウントに「コンテンツを追加」することで、この問題を回避したい。子供用アカウントの歯車アイコンをクリックして表示される「コンテンツを追加」から「ウェブサイトを追加」へと進み、「URLを入力」と表示されているアドレスバーに検索ワード「youtube」と入力。bingでの検索結果が表示されるので、そこからYouTubeをタップして、「許可」ボタンを押すだけだ。

 子供用アカウントに入ってみると、Chromeのアイコンが表示されている。これをタップすればYouTubeを見られるようになる。

 YouTube以外にも、Amazon アプリストアにはHuluやABEMA、Netflixなどの動画アプリがあり、いずれも親用のアカウントで入手していれば、子供用アカウントに「コンテンツを共有」することができる。これなら、少し年長の子供でも飽きることなくさまざまな動画を楽しめるだろう。なお、動画アプリによっては年齢による視聴制限があるので、アプリの共有時には注意したい。

●もちろん大人も使える

 キッズモデルとはいえ、カバーを外せば通常のFire HD 8端末だ。大人でも使うことができる。前述のように、Amazon アプリストアには動画視聴アプリも用意されているし、仕事に役立つEvernoteやDropbox、MetaMoJi Noteといったアプリも並んでいる。

 ただし、Google系のアプリは皆無で、「YouTube」と表記されているアプリはサードパーティー製だ。Googleの純正であることを示す「Google LLC」によるものは見つけられなかった。ブラウザ経由であっても、閲覧しかできないためGoogleドキュメントやスプレッドシートを普段使いしている人にとっては辛いだろう。

 文字入力には、外付けキーボードが便利だ。Bluetooth接続でも、有線接続でもいける。英語と日本語の切り替えは、Shiftキー+Spaceキーだ。半角スペースを入力するつもりでこのキーを組み合わせて使ってしまうと、入力モードが切り替わっていた、ということになりがちなので、そこだけが残念だ。

 この辺りはアプリの導入で何とかなる部分でもあり、キー配列を覚えさせたいという理由だけでPCを子供に買い与えなければ、と考えているのであれば、キッズモデル(通常のFire HD 8でももちろん構わないのだが)とキーボードの組み合わせもある、ということを心の片隅にでもとどめておきたい。

 なお、「カバーを外せば」と書いたが、見た目を気にしなければカバーはつけっぱなしの方がよいだろう。カバーの重量は約196gと、タブレット単体(約348g)の半分以上もあるが、不意の落下から端末を保護してくれるし、ホールド感がよくなるし、スタンドとしても優秀だし、多少ではあるが動画視聴時や音楽鑑賞時に音の薄っぺらさを隠してくれるのにも役立つ。

 長時間使えるバッテリー、ハンズフリーでのAlexaへの呼びかけが可能なので持ち歩けるスマートディスプレイとして使えることなど通常のFire HDシリーズの機能を享受しつつ、2年間保証されるという安心感も見逃せない。子供用タブレットとしてコスパが良いだけでなく、大人の普段使いとしても良い端末なのだ。