岩手県産広葉樹の活用が広がっている。全国2位の生産量や樹種の豊富さから内装材や家具への需要が高まり、全国から引き合いがある。ウクライナ侵攻に伴う制裁でロシア産の一部木材が輸入禁止となった影響もあり、単価は10年前の1・5倍に上昇、取扱数量は1・4倍に増えた。4日はみどりの日。豊かな森林資源を生かし、守るために一層の利用拡大が期待される。

 矢巾町煙山の盛岡木材流通センターに積み上がった丸太が並ぶ。ナラ、クリ、ヤマザクラなど約40種の広葉樹は、白や黄褐色など色味もさまざま。これらを求めて全国の製材工場から人が集まる。

 秋田県北秋田市で加工を手がける藤島木材工業の藤島新専務は「秋田、青森の市場も回るが、7割は岩手から仕入れている。総数が多く、質がいい物が選べる」と高く評価する。